Ӟ

「Ӟ」（大文字）と「ӟ」（小文字）は、キリル[[文字]]の中でも特殊な文字であり、ウドムルト語でのみ使用されるという特徴を持っています。これらの文字は、他の言語では見られないため、ウドムルト語の独自性を象徴する要素の一つと言えるでしょう。

発音と音素

「Ӟ」、「ӟ」が表す音素は、有声歯茎硬口蓋破擦音[ʥ]です。これは、日本語の「ヂ」や「ヅ」に近い音であり、英語の「j」の音に近いものとして捉えることもできます。音響的には、まず「d」のような歯茎での破裂音が生じ、その後に摩擦音「z」に似た音が続くという、二つの音素が連続して発音されるような特徴を持っています。より正確には、舌先を歯茎につけた状態で「d」を発音し、すぐに舌の中央部を硬口蓋に近づけて「z」のような摩擦音を出すことでこの音が形成されます。発音の際には、喉の振動を伴う有声音である点も重要です。国際音声記号では[dz\]とも表記され、その特殊な発音は、ウドムルト語の特徴的な音韻体系を構成する要素の一つとなっています。

アルファベット上の位置

ウドムルト語アルファベットにおける「Ӟ」、「ӟ」の位置は、11番目となっています。これは、ウドムルト語の文字体系におけるこの文字の重要性を示唆していると言えるでしょう。ウドムルト語のアルファベットは、他のキリル[[文字]]アルファベットと同様に、いくつかの文字が組み合わさって構成されています。この中で、「Ӟ」、「ӟ」は、特有の音を表すために導入された文字であり、ウドムルト語の音韻を正確に表記する上で欠かせない役割を果たしています。

まとめ

「Ӟ」、「ӟ」は、ウドムルト語でのみ使用される、有声歯茎硬口蓋破擦音[ʥ]を表す特殊なキリル[[文字]]です。ウドムルト語アルファベットの11番目に位置し、その独特な発音はウドムルト語の音韻体系を特徴づける重要な要素となっています。これらの文字は、ウドムルト語を学ぶ上で最初に遭遇する、特有の記号の一つであり、言語の多様性を象徴する存在とも言えるでしょう。

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