『このライトノベルがすごい!』大賞

『このライトノベルがすごい!』大賞：ライトノベル界を彩った文学賞

『このライトノベルがすごい!』大賞は、宝島社が2010年から2014年まで主催していた、ライトノベル界を賑わせた文学賞です。プロ、アマチュアを問わず、長編ライトノベル作品を募集するという、門戸の広いコンテストでした。

この賞は、宝島社発行のムック『このライトノベルがすごい!』から生まれました。そのコンセプトはズバリ「ホントに面白い作品を生み出すこと」。同ムックで紹介されるような、エンターテインメント性豊かな作品を広く求めていました。毎年1月10日を締め切り日として、毎年一回の募集が行われました。

選考過程では、一次選考から最終選考まで通過した応募者全員に、作品の評価シートが送付されました。さらに、一次選考以降を通過した作品については、あらすじと評価コメントが公式ホームページで公開されるという、他に類を見ない透明性の高いシステムが採られていました。これは応募者にとって、自身の作品がどのように評価されているのかを知る上で大きな助けになったことでしょう。

応募原稿の枚数は、40字×34行の書式で80枚から140枚という規定がありました。これは400字詰め原稿用紙に換算すると、約280枚から470枚に相当します。長編作品であることを示す、ボリュームのある規定と言えるでしょう。

賞の種類と賞金

賞の種類は大きく分けて三つありました。

大賞: 500万円という高額な賞金が贈られ、受賞作品は刊行されました。他のレーベルが主催する新人賞の中でもトップクラスの賞金額で、応募者にとって大きな魅力となっていたはずです。
金賞: 200万円の賞金と受賞作品の刊行という特典がありました。
* 優秀賞: 100万円の賞金と受賞作品の刊行が約束されていました。

受賞作品は、『このライトノベルがすごい!』大賞の公式サイトで発表されました。なお、賞の名前や賞金額は、年によって変更されることもあったようです。

選考委員

選考委員の顔ぶれも豪華でした。女優の栗山千明さんをはじめ、書評家、ライトノベル・フェスティバル実行委員長、評論家、書店員など、ライトノベルに造詣が深く、多角的な視点を持つメンバーが選考に携わっていました。メンバーは年によって若干の変動がありましたが、常に業界の第一線で活躍する方々が参加していたことが分かります。

まとめ

『このライトノベルがすごい!』大賞は、高い賞金と透明性の高い選考過程、そして豪華な選考委員という、多くの魅力を兼ね備えた文学賞でした。残念ながら2014年で終了してしまいましたが、多くの才能を発掘し、ライトノベル界の発展に貢献したことは間違いありません。この賞が輩出した作家や作品は、今もなお多くの読者に愛され続けていることでしょう。

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