あおい君と佐藤クン
番組名「あおい君と佐藤クン」（あおいくんとさとうクン）は、俳優や歌手として活躍したあおい輝彦と、シンガーソングライターの佐藤公彦、二人の男性パーソナリティによって届けられたニッポン放送制作の深夜ラジオ番組です。1972年4月3日に放送を開始し、1980年12月30日までのおよそ8年9か月にわたり、毎週月曜日から金曜日まで、深夜24時から10分間という短い時間に凝縮された内容で多くのリスナーに親しまれました。
この番組は、当時花王石鹸（現在の花王）がメインスポンサーを務めました。番組の大きな特徴は、あおい輝彦と佐藤公彦による軽妙なフリートークを中心としていた点です。月曜日は星占い、金曜日はリスナーからの便りを紹介するコーナーが設けられていましたが、それ以外の曜日は、まるで二人が普段会話しているような自然な語り口が放送されました。番組の始まりは音が徐々に大きくなるフェイドイン、終わりは徐々に小さくなるフェイドアウトという演出が用いられていました。
特にリスナーの記憶に残っている要素の一つに、二人のトークの後必ず挿入された約1分間の「詩の朗読」があります。これは主に恋愛をテーマとし、女性の声で朗読されるもので、曜日ごとに異なる5種類のBGMが使用されていました。女性の視点から描かれた詩が多く、リスナーから大きな反響を呼びました。さらに番組では、この詩のコーナーを発展させ「ラブ・ヘアー・ポエム」と題したリスナーからの作品募集企画を実施しました。この企画には何万通もの応募が殺到し、優秀作品は番組内で朗読される栄誉を得ました。この「ラブ・ヘアー・ポエム」の応募条件には、詩の中に「ラブ・ヘアー」というフレーズを含めることが必須でした。これは、当時のメインスポンサーである花王のヘアケア製品ブランド「カオーフェザー」のキャッチコピーであったためです。番組の提供クレジットも「カオーフェザー」名義で行われていたことから、スポンサーとの密接な連携がうかがえます。
番組はスタジオを飛び出し、地方での公開収録やロケーション収録も積極的に行われました。例えば、沖縄での収録時にはグラスボートに乗って行ったエピソードがあり、その際、佐藤公彦が船酔いで嘔吐した様子がそのまま放送されるというハプニングもありました。また、番組の情報を伝える情報紙が約2ヶ月に一度発行された時期もあり、リスナーとの繋がりを深めていました。放送開始5周年を迎えた1977年9月20日には、約2千人のリスナーを招待した記念イベントが開催され、番組の人気ぶりが示されました。
「あおい君と佐藤クン」は、ニッポン放送において「男性パーソナリティ二人組による短い時間帯の番組」という新しいスタイルを確立した点で、ラジオ史における重要な位置を占めています。この番組が先駆けとなり、その後『○○君と○○君』というタイトルのシリーズ番組が多数生まれることになります。番組終了後、1981年1月からはサザンオールスターズの桑田佳祐と関口和之による『桑田君と関口クン』がスタート。これに続き、『長渕クンと藤岡くん』、『長渕クンと世良くん』、『どんまいフレンド』（風見しんご・嶋大輔らが出演者を替えて長く続いた）、『緒形クンと的場クン』、『山本クンと田中クン』など、様々なジャンルのタレントがパーソナリティを務めました。さらに時代が下っても、『とんでもダンディー・民夫くんと文夫くん』、『都並君・藤川君のイエローカードなんて怖くない』、TOKIOの『TOKIOナイトクラブ 長瀬くんと松岡くん』、そして2015年からの『オールナイトニッポンサタデースペシャル 大倉くんと高橋くん』といった形で、この二名連名の番組スタイルは受け継がれています。メインスポンサーの花王は、『山本クンと田中クン』まで長期にわたって提供を継続しました。
この番組はニッポン放送だけでなく、全国のラジオ局でも放送されました。放送時間はネット局によって異なり、ニッポン放送での24:00〜24:10に対し、例えば北海道放送は23:00〜23:10、東北放送やKBCラジオは22:50〜23:00といった具合に、深夜帯の様々な時間でオンエアされました。北陸放送、東海ラジオ、ラジオ大阪、山陽放送、琉球放送など、JRN単独加盟局を含む多くの放送局が、それぞれの地域のリスナーへ番組を届けました。ラジオ大阪では『オーサカ・ナイト・スペース ヤング立入禁止』や『亥の上刻 やんぐないとおおさか』といったワイド番組に内包される形でも放送されました。
番組の人気を受けて、1976年にはニッポン放送編による関連書籍「あおい君と佐藤クン」がペップ出版より発売されています。このように、「あおい君と佐藤クン」は、パーソナリティ二人の個性、リスナー参加型の企画、そして後のラジオ番組フォーマットに影響を与えた先駆性を持つ、当時の深夜ラジオを象徴する存在と言えるでしょう。
この番組は、当時花王石鹸（現在の花王）がメインスポンサーを務めました。番組の大きな特徴は、あおい輝彦と佐藤公彦による軽妙なフリートークを中心としていた点です。月曜日は星占い、金曜日はリスナーからの便りを紹介するコーナーが設けられていましたが、それ以外の曜日は、まるで二人が普段会話しているような自然な語り口が放送されました。番組の始まりは音が徐々に大きくなるフェイドイン、終わりは徐々に小さくなるフェイドアウトという演出が用いられていました。
特にリスナーの記憶に残っている要素の一つに、二人のトークの後必ず挿入された約1分間の「詩の朗読」があります。これは主に恋愛をテーマとし、女性の声で朗読されるもので、曜日ごとに異なる5種類のBGMが使用されていました。女性の視点から描かれた詩が多く、リスナーから大きな反響を呼びました。さらに番組では、この詩のコーナーを発展させ「ラブ・ヘアー・ポエム」と題したリスナーからの作品募集企画を実施しました。この企画には何万通もの応募が殺到し、優秀作品は番組内で朗読される栄誉を得ました。この「ラブ・ヘアー・ポエム」の応募条件には、詩の中に「ラブ・ヘアー」というフレーズを含めることが必須でした。これは、当時のメインスポンサーである花王のヘアケア製品ブランド「カオーフェザー」のキャッチコピーであったためです。番組の提供クレジットも「カオーフェザー」名義で行われていたことから、スポンサーとの密接な連携がうかがえます。
番組はスタジオを飛び出し、地方での公開収録やロケーション収録も積極的に行われました。例えば、沖縄での収録時にはグラスボートに乗って行ったエピソードがあり、その際、佐藤公彦が船酔いで嘔吐した様子がそのまま放送されるというハプニングもありました。また、番組の情報を伝える情報紙が約2ヶ月に一度発行された時期もあり、リスナーとの繋がりを深めていました。放送開始5周年を迎えた1977年9月20日には、約2千人のリスナーを招待した記念イベントが開催され、番組の人気ぶりが示されました。
「あおい君と佐藤クン」は、ニッポン放送において「男性パーソナリティ二人組による短い時間帯の番組」という新しいスタイルを確立した点で、ラジオ史における重要な位置を占めています。この番組が先駆けとなり、その後『○○君と○○君』というタイトルのシリーズ番組が多数生まれることになります。番組終了後、1981年1月からはサザンオールスターズの桑田佳祐と関口和之による『桑田君と関口クン』がスタート。これに続き、『長渕クンと藤岡くん』、『長渕クンと世良くん』、『どんまいフレンド』（風見しんご・嶋大輔らが出演者を替えて長く続いた）、『緒形クンと的場クン』、『山本クンと田中クン』など、様々なジャンルのタレントがパーソナリティを務めました。さらに時代が下っても、『とんでもダンディー・民夫くんと文夫くん』、『都並君・藤川君のイエローカードなんて怖くない』、TOKIOの『TOKIOナイトクラブ 長瀬くんと松岡くん』、そして2015年からの『オールナイトニッポンサタデースペシャル 大倉くんと高橋くん』といった形で、この二名連名の番組スタイルは受け継がれています。メインスポンサーの花王は、『山本クンと田中クン』まで長期にわたって提供を継続しました。
この番組はニッポン放送だけでなく、全国のラジオ局でも放送されました。放送時間はネット局によって異なり、ニッポン放送での24:00〜24:10に対し、例えば北海道放送は23:00〜23:10、東北放送やKBCラジオは22:50〜23:00といった具合に、深夜帯の様々な時間でオンエアされました。北陸放送、東海ラジオ、ラジオ大阪、山陽放送、琉球放送など、JRN単独加盟局を含む多くの放送局が、それぞれの地域のリスナーへ番組を届けました。ラジオ大阪では『オーサカ・ナイト・スペース ヤング立入禁止』や『亥の上刻 やんぐないとおおさか』といったワイド番組に内包される形でも放送されました。
番組の人気を受けて、1976年にはニッポン放送編による関連書籍「あおい君と佐藤クン」がペップ出版より発売されています。このように、「あおい君と佐藤クン」は、パーソナリティ二人の個性、リスナー参加型の企画、そして後のラジオ番組フォーマットに影響を与えた先駆性を持つ、当時の深夜ラジオを象徴する存在と言えるでしょう。
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