あかなぎ

あかなぎ

「あかなぎ」は、2006年より活動を展開する日本の音楽ユニットです。岡田茜とあべなぎさの女性二人組で構成され、2009年2月からはサンミュージックブレーンに所属しています。

二人の出会いは高校時代に遡ります。同じミュージカル学校の寮でルームメイトとして生活を共にした彼女たちは、テレビやクーラーもなく、風呂も壊れているといった極めて劣悪な環境で過ごしました。窓が割れ、ゴキブリが出るような中で、賞味期限切れの食品で飢えをしのぎながら、夢を追いかけ厳しいレッスンに明け暮れる日々でした。

高校卒業後、二人は一度別々の道を歩みます。あべなぎさはミュージカルのバックダンサーやテレビ番組のモデル、CM出演などを経験し、2004年の映画『スウィングガールズ』ではトランペット演奏で参加しました。一方、岡田茜も数々のテレビドラマや舞台、CMに出演。2004年末には日本テレビの番組で優勝し、2005年には連続ドラマにも出演するなど、それぞれが表現者としてのキャリアを積み重ねました。

運命の再会は2006年2月、インターネットテレビの番組でのMCとしてでした。番組終了後の会話の中で、互いの現在の活動を知り、音楽ユニットを結成するアイデアが生まれます。当初は軽い気持ちから始まった企画でしたが、曲作りや楽器の練習、音楽に対する真摯な姿勢など、様々な壁にぶつかりながら苦悩を乗り越えていきました。

同年10月には一度立ち止まり、改めて自分たちの未来を見つめ直す期間を経て、プロジェクトを再始動。旧称「AaGI（アギー）」から「あかなぎ」へとユニット名を改称し、新たな一歩を踏み出しました。

デビューに向けて、彼女たちはユニークな挑戦を行います。2006年11月、エンターテイメント系の投資信託を利用してCD制作費の公募を開始。同時にインターネットテレビやラジオ、雑誌など多方面でメディア露出を図りました。この投資信託は、目標金額に対しわずか19日間で達成するという異例の成功を収めました。

そして2007年2月24日、ファン待望のデビューシングルをリリース。翌日のインストアライブを皮切りに、ワンマンライブや対バン、都内での路上ライブなど精力的に活動を展開しました。特に投資信託の損益分岐点であったCD2,274枚の販売目標をクリアするため力を注ぎ、最終的には目標を上回る2,492枚を達成し、支援に応えました。

2008年2月、投資信託の配当終了とインターネット番組との契約満了を機に、ユニットの運営体制がプロダクション主導へと移行しました。デビュー1周年記念ライブは「あかなぎ第二章」の始まりと位置づけられ、この頃から新曲を次々と発表し、音楽レパートリーを拡充していきます。さらに、二人揃っての舞台出演（あかなぎ名義ではない場合も）、自主企画ライブの実現、映画『ハッピーフライト』関連の企画DVDや書籍への参加など、音楽活動にとどまらない多才な活動を展開するようになります。

代表的な楽曲としては、デビューシングルの収録曲があります。「いつかきっと…」は岡田茜が作曲、岡田とあべがそれぞれ相手に捧げる形で共作詞したユニット初の作品で、素朴なメロディーと飾らない歌詞が魅力です。また、この曲にはファンへの感謝を込めた路上ライブバージョンも存在します。「HAPPYでいこう!」はあべなぎさが作詞・作曲を手掛け、フレッシュでアクティブなサウンドの中に遊び心ある掛け合いが光る、あかなぎの持つエネルギーを感じさせるナンバーです。

音楽ライブを中心に据えつつも、インターネットメディアへの出演、映画や舞台、書籍など、様々な表現の場に活動の範囲を広げ、多角的な才能を示すユニットです。

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