あさぎり (護衛艦)

あさぎりの艦歴

あさぎり（JS Asagiri、艦籍番号DD-151）は海上自衛隊に所属する護衛艦で、あさぎり型の初めての艦です。この艦の名称は「朝、日が昇らないうちに立ちこめる霧」を意味し、過去の艦艇に連なる名称でもあります。あさぎりは1985年に起工し、1988年に就役しました。最初は第2護衛隊群に編成され、佐世保に配備されました。2005年には練習艦に変更されていますが、その後再び護衛艦に戻りました。

就役からの主な活動

あさぎりは、就役後すぐに多くの訓練や派遣任務に参加しました。1990年には新編された第47護衛隊に所属し、護衛艦「くらま」や「やまぎり」とともにフィリピン方面への派遣に出かけました。その際に様々な寄港地を訪れ、国際的な海軍交流を深めました。1992年と1994年には環太平洋合同演習にも参加し、国際的な訓練にも力を入れています。

1997年には第47護衛隊の隊番号が改称され、第6護衛隊となります。以降も多くの演習や訓練に参加し、国際的な任務に積極的に従事しています。

2003年にはテロ対策特別措置法に基づき、護衛艦「はるな」と共にインド洋へ派遣され、任務の後に無事帰国を果たしました。

役割の変遷

あさぎりは2005年に一時的に練習艦としての役割も果たしますが、2012年には再度護衛艦に戻り、舞鶴に配備されました。その後も遠洋練習航海に参加しながら、護衛艦隊第14護衛隊に所属しています。

近年の任務と活動

最近の活動では、2017年に中国海軍の艦隊を監視したり、2018年にはロシア海軍の艦隊も目撃しています。このような情報収集・警戒監視の任務は、国際的な安全保障の要請に応えるための重要なものでした。

2019年には海賊対処行動の一環として、ソマリア沖に派遣され、国際的な演習や訓練も行いました。しかし、その任務中に艦長が情報保全義務に違反した事例もあり、注意が必要です。

2022年には艦の塗装が変更され、目立たないデザインになったことも記録されています。また、2023年には中国海軍の活動に対して情報収集と警戒監視を行い、海自の戦闘機がスクランブルを行うなどの対応をしています。

災害派遣や訓練

2024年には能登半島地震に対する災害派遣にも従事し、地域の支援活動を行いました。さらに、海上保安庁との共同訓練も実施し、情報共有や連携を強化しています。2025年も同様の訓練に参加し、地域の安全保障に寄与する役割を担っています。

今後もあさぎりは、護衛艦隊第14護衛隊に所属し、舞鶴を定係港としてさまざまな任務に励み続けることでしょう。

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