あすとぴあ高田

あすとぴあ高田（あすとぴあたかだ）は、新潟県上越市高田区に位置する複合施設です。

この施設は、「本町五丁目地区第一種市街地再開発事業」として計画され、かつて存在した高田共同ビル（旧長崎屋高田店）の跡地およびその周辺の土地を活用して建設されました。2013年（平成25年）4月に開業し、高田地区の中心市街地再生において重要な役割を担っています。

あすとぴあ高田は、高田市街地の主要な通りである本町通りと駅前通りが交差する角地に面しており、その周辺には地域の景観に合わせた片持ち式のアーケードが整備されています。この立地は、高田のまちなかの賑わいを創出する上で極めて重要です。また、国の認定を受けた「高田地区中心市街地活性化基本計画」において、同じく本町通り沿いの旧上越大和跡地を再開発したいわゆる「イレブンプラザ」と並び、中心的な核施設の一つとして位置づけられています。

あすとぴあ高田が建設される以前、この地には1974年に開業した地上7階建ての高田共同ビルが立っていました。このビルは長崎屋高田店を中核とする商業施設として賑わいましたが、長崎屋は2002年に撤退しました。その後も、地下には生鮮食品などを扱うイチコ中央店（2007年閉店）や100円ショップ、さらには市の文化施設である雁木通り美術館などが入居を続けていましたが、建物の老朽化などから再開発計画が持ち上がり、2010年6月には入居する全ての店舗が閉鎖されました。旧高田共同ビルはその後解体され、新たな複合施設「あすとぴあ高田」へと生まれ変わることになります。

そして2013年4月、地上16階建ての高層複合施設として「あすとぴあ高田」がオープンしました。施設の内部構成は多岐にわたります。1階には生鮮食品スーパー、ドラッグストア、衣料品店など複数の商業店舗が入居し、まちなかの生活を支える役割を担いました。しかし、開業後間もない2014年11月には、1階の生鮮食品スーパーが経営不振のため閉店するという事態も発生しました。3階と4階は来館者向けの駐車場となっており、利便性の確保が図られています。5階には上越市の文化交流施設「ミュゼ雪小町」が設けられ、市民の交流や文化活動の拠点となっています。そして、6階から上のフロアには、55戸の分譲マンションである「ポレスタータワー高田」が配されており、中心市街地における居住機能も提供しています。

なお、当初の計画では2階に約300席規模のレストランが出店する予定でしたが、これは実現しませんでした。そのため、しばらく2階スペースは空き状態が続きましたが、2015年11月になって日本政策金融公庫高田支店が移転入居し、商業以外の機能も加わることになりました。

「あすとぴあ高田」という名称は、施設オープン前年の2012年（平成24年）に一般からの公募によって決定されました。この名称には、「明日を創造する都」や「理想郷」「ユートピア」といった未来志向や理想的な場所を願う意味が込められています。また、名称を平仮名とすることで、より多くの人々に親しみやすく感じてもらえるようにという配慮がなされています。

交通アクセスとしては、公共交通機関を利用する場合、えちごトキめき鉄道妙高はねうまラインの高田駅から徒歩でおよそ3分という近距離に位置しており、鉄道利用者にとって非常にアクセスしやすい立地条件を備えています。

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