あなたに逢いたくて〜Missing You〜/明日へと駆け出してゆこう

「あなたに逢いたくて〜Missing You〜/明日へと駆け出してゆこう」



1996年4月22日松田聖子の通算40枚目となるシングル「あなたに逢いたくて〜Missing You〜/明日へと駆け出してゆこう」が、マーキュリー・ミュージックエンタテイメントより発売されました。この作品は、前所属レーベルであるSony Recordsからポリグラム傘下のマーキュリーへ移籍後、初めてリリースされたシングルという点でも注目されました。

記録的な成功



このシングルは、松田聖子のキャリアにおいて特筆すべき成功を収めました。オリコンの集計および日本レコード協会の認定において、自身初のミリオンセラーを達成した作品であり、2022年現在に至るまで、彼女にとって唯一のミリオンセラーシングルとして記録されています。ただし、CBS・ソニー時代の独自集計では、1980年代の発表楽曲の中にも100万枚を超える売り上げを記録したとされるシングルが複数存在します。

オリコンシングルチャートでは、1988年9月7日発売のシングル旅立ちはフリージア」以来、実に8年ぶりの首位獲得となりました。この記録は、彼女が第一線で活躍し続けていること、そしてこの作品が広く大衆に受け入れられたことの証と言えるでしょう。

タイアップと楽曲の背景



両A面としてリリースされた本作には、それぞれ異なるタイアップが付与されました。

メイン曲である「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」は、テレビ朝日系の人気番組「ビートたけしのTVタックル」のエンディングテーマ(1996年4月から6月にかけて使用)として起用されました。また、松田聖子が芸能界の先輩として深く尊敬していた女優、夏目雅子さんが出演するCanon「PIXEL」のテレビCMイメージソングとしても使用され、楽曲の世界観に一層の深みを与えました。

もう一方のA面曲「明日へと駆け出してゆこう」は、ABC・テレビ朝日系で放送されたアニメ「怪盗セイント・テール」の後期オープニングテーマに採用されました。このタイアップは、松田聖子さん自身がこのアニメ作品のファンであり、また、原作者の立川恵先生も松田さんのファンであったことから実現したというエピソードがあります。さらに、原作漫画の構想には、松田聖子の楽曲「ピンクの豹」が影響を与えたという背景も存在し、両者の深い繋がりが感じられる提携となりました。

代表曲として



「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」は、松田聖子の代表曲の一つとして、リリース後も様々な機会に歌い継がれています。特にNHK紅白歌合戦では、複数回にわたって披露されました。初めて歌唱したのは1996年の第47回で、この時、松田さんは高熱を出しており、本番の記憶がほとんどないと後に語っています。その後、2000年の第51回、2013年の第64回(メドレー形式)、そして2014年の第65回(番組の大トリ)と、合計4回にわたり紅白の舞台で歌唱されました。

また、2007年には教育芸術社が発行した高等学校の音楽教科書に本楽曲が掲載されるなど、音楽教育の分野でもその価値が認められています。

その後の影響



本作は、松田聖子の多数のベストアルバムやコンピレーションアルバムに収録されています。また、「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」は特に人気が高く、様々なアーティストによってカバーされており、世代を超えて愛される名曲としての地位を確立しています。これらの事実からも、「あなたに逢いたくて〜Missing You〜/明日へと駆け出してゆこう」が、松田聖子のキャリアにおいて重要な節目となり、長く記憶される作品であることがうかがえます。

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