あの子を探して

『あの子を探して』（原題: 一个都不能少）は、1999年に製作された中国[[映画]]で、巨匠チャン・イーモウが監督を務めました。原作は施祥生（シー・シアンション）の『空に太陽がある』で、登場人物のほとんどを素人が演じている点が特徴です。この作品は、第56回ヴェネツィア国際[[映画祭]]で最高賞である金獅子賞を受賞し、世界的に高い評価を受けました。また、メイキング映画として、チャン・イーモウ監修・出演の『「あの子を探して」ができるまで』（2002年）も制作されています。

物語の舞台は、中国の農村部、河北省赤城県のチェンニンパオ村にある水泉小学校です。カオ先生が母親の看病のために1ヶ月間学校を離れることになり、その代理として、村長に連れてこられたのは、中学校も出ていない13歳の少女、ウェイ・ミンジでした。

カオ先生は、ミンジの頼りなさに不安を感じつつも、黒板を書き写す程度の簡単な仕事ならできるだろうと考え、彼女に代理を任せます。報酬は50元、さらに生徒を一人も脱落させなければ10元が追加されるという条件でした。しかし、ミンジは生徒たちに自習させるだけで、教室の外に座っているだけの「授業」を始めます。当然、授業はうまくいくはずもなく、教室では騒ぎが絶えませんでした。特に生徒のホエクーは、隙を見て教室を抜け出そうとしたり、女の子の日記を盗んで騒いだりと、いつもミンジを困らせていました。

そんなある日、ホエクーが突然学校にこなくなります。病気の親の代わりに、町に出稼ぎに行ったというのです。脱落者を出すと報酬が減ってしまうと考えたミンジは、ホエクーを連れ戻そうとしますが、町へ行くためのバス代がありません。そこで、生徒たちは皆で話し合い、レンガを運んでお金を稼ぐことにしました。皆で一生懸命働いた結果、ようやくミンジは町へ出発することができました。

しかし、大きな町へ着くと、ホエクーは行方知れずになっていました。ミンジはなけなしのお金をはたいて紙と筆と墨汁を買い、尋ね人のチラシを貼りますが、うまくいきません。そこで、町のテレビ局へ行き、涙ながらにホエクーを探していると訴えます。その結果、ミンジは苦難の末にホエクーとの再会を果たすことができました。

この映画は、中国の農村における貧困や教育問題、そして子供たちの純粋な気持ちをリアルに描いています。素人俳優たちの自然な演技と、チャン・イーモウ監督の力強い演出が、観る人の心を揺さぶります。また、この作品は、子供たちが自分たちの力で困難を乗り越え、成長していく姿を描いており、感動と希望を与えてくれます。

キャスト
ウェイ・ミンジ：ウェイ・ミンジ
ホエクー：チャン・ホエクー

外部リンク
公式ウェブサイト（日本語）
あの子を探して - allcinema
あの子を探して - KINENOTE
Not One Less - オールムービー（英語）
* Yi ge dou bu neng shao - IMDb（英語）

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