あの透明感と少年

monobrightのミニアルバム『あの透明感と少年』は、2008年5月21日にデフスターレコーズからリリースされました。前作から7ヶ月ぶりのリリースとなった本作は、「憧憬と邂逅。少年と夏とmonobright。」というキャッチコピーが示すように、夏の情景と少年の繊細な心情を織り交ぜた作品となっています。

表題曲「あの透明感と少年」は、内田けんじ監督の映画『アフタースクール』の主題歌として書き下ろされました。monobrightにとって初の映画主題歌であり、映画の持つ独特の世界観とバンドの音楽性が融合した楽曲として、リリース当時から大きな話題を呼びました。この曲のミュージックビデオは、映画の監督である内田けんじ自身が担当し、主演の大泉洋が出演するという豪華なコラボレーションも実現しています。また、TBS系『COUNT DOWN TV|COUNT_DOWN_TV』の5月度オープニングテーマとしても使用され、幅広い層に楽曲が届けられました。

アルバムには、表題曲のほか、「boy」、「夏メロマンティック」、「旅立ちと少年」、「幽霊」、「雲男」の全6曲が収録されています。「夏メロマンティック」と「旅立ちと少年」は、アマチュア時代に制作された楽曲のリメイクであり、バンドのルーツを感じさせる楽曲です。特に、「夏メロマンティック」のミュージックビデオは、イギリスのブライトンで開催された音楽フェスティバル「THE GREAT ESCAPE」に出演した際に撮影された映像を編集して制作されており、海外での活動の一端を垣間見ることができます。

全楽曲の作詞・作曲は桃野陽介が担当し、編曲はmonobrightが行っています。アルバム全体を通して、夏の爽やかさと少し切ない雰囲気が感じられ、聴く人の心に深く響く作品となっています。少年期の淡い感情や夏の情景を想起させる歌詞、そしてバンドの演奏力が絶妙に組み合わさって、monobrightの音楽世界が存分に表現された作品と言えるでしょう。

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