ありがとうサービス. 夢スタジアム

ありがとうサービス.夢スタジアム

愛媛県今治市高橋ふれあいの丘に位置する「ありがとうサービス.夢スタジアム」は、サッカーの専用スタジアムとして地域のスポーツ文化を支えています。このスタジアムは、2017年に開設されるまでの間、今治スタジアムという仮称が用いられていました。

建設の経緯

スタジアムの建設は都市再生機構の主導のもとで行われ、今治新都市開発の一環として、JR予讃線今治駅から南西に3〜4km離れた丘陵地に展開されました。愛媛県の中村知事が提案した15,000人収容の屋根付きサッカースタジアムの構想は、その後の議論の結果、さまざまな問題から縮小されることになりました。

2013年には、建設費用が80億円と巨額で、さらに維持管理費も年間1億円を超える見込みであったため、松山市などの広域支援体制が整っていないことも影響し、スタジアムの建設は断念されました。結果として、市民向けのスポーツ施設として、サッカー場が併設された陸上競技場と天然芝・人工芝のサッカー場、フットサルコートが整備される方針に変更されました。

また、FC今治のオーナーとなった元日本代表監督の岡田武史は、将来的にJ1で常時優勝争いをするチームの構築を目指し、スマートスタジアムを作る計画を持っていましたが、Jクラブライセンス制度の条件を満たすためにも、5000人収容のスタジアムが必要だったため進展を図りました。

2016年に、ありがとうサービスが施主となり、総工費約3億円でスタジアムの建設が開始されました。2017年8月に完成し、その後、正式名称が発表され、「ありがとうサービス.夢スタジアム」と名付けられました。最初の試合は2017年9月にFC今治対ヴェルスパ大分戦で行われ、観客数は定員を上回る5,241人を記録しました。

施設概要

夢スタジアムは高台にあり、斜面を活かしたユニークな構造を誇ります。国内では珍しいバックスタンドのない設計で、観客席は山の斜面を利用して作られています。メインスタンドにはベンチシートが設置され、男女ともトイレにはウォシュレットが完備されています。観覧を快適にするため、シートクッションの使用が推奨されています。また、駐車場からスタジアムへは階段またはスロープを利用して移動する必要があります。

2019年シーズンからは、ホームとアウェイのサポーター席が南北入れ替わるという変更もありました。

里山スタジアムプロジェクト

岡田オーナーは、ライセンス基準を満たすための新たなスタジアム建設を提案し、2021シーズンには「里山スタジアムプロジェクト」を発表。その新スタジアムは2023年にオープン予定で、収容人数は1万5,000人に及ぶ見込みです。完成後は、夢スタジアムはクラブの練習場に転用される計画です。

アクセス

スタジアムへのアクセスは、JR今治駅からバスを利用したり、タクシーでの移動が便利です。イオンモール新都市から徒歩でもアクセス可能で、地域の交通機関の充実も図られています。サッカーを通じて地域活性化が進むことが期待される夢スタジアムは、今後の展望を含め、多くの人々が訪れるスポーツの拠点となるでしょう。

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