いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!

『いけ! いけ! ぼくらのVガンダム!!』

概要

『いけ! いけ! ぼくらのVガンダム!!』は、ことぶきつかさが手掛けた日本の漫画で、1993年から1994年に『MEDIA COMIX DYNE』や『MS SAGA』に連載されました。この作品は、アニメ『機動戦士Vガンダム』を題材にしたコミカライズですが、パロディギャグ漫画として展開されています。作者がこのプロジェクトを引き受けた頃は、原作アニメがまだ5話から6話しか放送されておらず、物語の構築に苦心したため、ギャグ要素を強調しつつ物語全体を進めていくスタイルが選ばれました。

本作では、アニメ本編に比べて脇役的存在だったマーベット・フィンガーハットが主役となり、彼女のキャラクターが原作とは異なり、より破天荒で個性的に描かれています。また、彼女がカテジナ・ルースに「カテ公」と名付けるなどの新しい設定も本作から生まれました。さらに、単行本には同著者による他のガンダムシリーズを題材にした作品が含まれ、短編集のような趣も持ち合わせています。2012年には、新たに短編が追加され、改題された新装版が角川書店からリリースされました。

登場人物

本作にはアニメでお馴染みのキャラクターたちが登場します。特に注目すべきは、主人公のマーベット・フィンガーハットです。彼女は第一話と第二話の主人公であり、自由な思考の持ち主で、時には常識を超えた行動をとります。ウッソ・エヴィンは原作アニメの主人公として登場しますが、彼のキャラクターもギャグ的な要素が強化されています。

ヒロインの一人であるシャクティ・カリンは、物語の中で悲劇に見舞われることが多い一方、抜け目のない性格が際立っています。オデロ・ヘンリークやフランダース、ハロなど、アニメ本編のキャラクターも様々な役割を果たします。特にハロは、ウッソの母であるミューラが亡くなる場面でも重要な役割を果たし、「場の空気を読まない」一面が表現されています。

ザンスカール帝国のキャラクターたちも忘れてはいけません。カテジナ・ルースは、リガ・ミリティアではアイドル的な存在として描かれますが、最終的にはウッソとの対峙が待ち受けています。クロノクル・アシャーやネネカ・ニブローなどのキャラクターも印象に残る設定が施されています。

その他の収載作品

単行本には、いくつかの短編作品も収載されています。たとえば、「12月31日の決意」では一年戦争末期の新米兵士ビスレィの内面が描かれ、別の作品「ソロモンの悪夢」ではアナベル・ガトーの戦闘が描写されています。また、「ニュータイプ・ヒストリー」では歴代の女性キャラクターに関する手記が見られます。

まとめ

『いけ! いけ! ぼくらのVガンダム!!』は、そのユニークな視点とギャグ要素で多くのファンに支持されてきた作品です。ことぶきつかさが生み出した個性豊かなキャラクターたちの活躍を通じて、読者は楽しみながらガンダムの世界を再発見することができます。

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