いすみ鉄道いすみ350型気動車

いすみ鉄道いすみ350型気動車について

いすみ鉄道いすみ350型気動車は、2013年2月1日に営業を開始した気動車です。この車両は、いすみ鉄道が導入したもので、当時の社長である鳥塚亮氏のブログを通じてその導入が発表されました。この型式は、運行を支えてきたいすみ200型の老朽化を受けての新たな代替車両として導入されました。

導入経緯

いすみ350型は、軽快な運行を可能にするために作られた気動車で、2013年から運用が始まりました。いすみ鉄道では、従来の「ムーミン列車」の運行や国鉄から譲り受けたキハ52形やキハ28形を利用して観光客の誘致を行ってきました。そのため、新たな車両の導入にあたっては見栄えにこだわり、地域の魅力を引き出すデザインを求めました。

鳥塚社長は、いすみ300型を元にして、国鉄キハ52形風のデザインを提案しました。幾度も交渉やボディデザインの調整を重ねた結果、いすみ350型の製造が決定し、実際に完成した際には社長の意向が色濃く反映された形となりました。さらに、2015年にはキハ20 1303が追加導入され、こちらもトイレ付きのクロスシートでイベントに対応する仕様になっています。

車両の構造

いすみ350型は、走行機器はいすみ300型に準じたNDCが装備されていますが、車両外観は国鉄キハ52形を模したデザインに仕上げられています。前面や側面の窓や扉の形状、さらにライトの配置などが、キハ52形やキハ20系の特長を取り入れたものです。加えて、側面の窓設計はいすみ300型とは異なり、独自のスタイルを持っています。

車内はバリアフリーに配慮されており、車椅子スペースやスロープのほか、イベント列車として利用する際に便利な簡易テーブルや手洗い器も備えています。351号と352号の間には、前照灯のケースに若干の違いがありますが、それ以外はほぼ同様の設計となっています。

いすみ350型気動車は、地域の観光と日常の交通手段としての役割を果たしつつ、いすみ鉄道の独自の魅力を伝える重要な存在です。これらの特徴によって、乗客にとって使いやすく、かつ楽しい旅の一翼を担っています。

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