いちごさん

いちごさん

「いちごさん」は、佐賀県が開発したイチゴのブランド名であり、登録品種名は佐賀i9号です。佐賀県が長年の研究開発を経て生み出した、自信作のイチゴです。

特徴

外観: 果実は大きく、卵円形の縦長をしており、果皮は鮮やかな赤色で光沢が強いのが特徴です。既存品種のやよいひめと比較すると、より赤みが強い色合いをしています。
収量性: さがほのかと比較して、収量性が約20%向上しています。安定した生産量が見込めるため、農家にとってもメリットの大きい品種です。
佐賀県の主力品種へ: 佐賀県では、主力品種であった「さがほのか」から「いちごさん」への品種更新を積極的に推進しており、2021年には佐賀県内のイチゴ生産の95%がいちごさんに切り替わっています。

品種開発の経緯

佐賀県は、「いちご次世代品種緊急開発プロジェクト」を2010年に立ち上げ、新品種の開発に着手しました。

開発: 2010年より開発がスタート。
生産力検定と現地試験: 2013年より生産力検定と現地試験を実施し、栽培技術の確立と品質向上に取り組みました。
市場評価: 2014年には市場評価を行い、消費者からのフィードバックを参考に、さらなる改良を重ねました。
品種登録: 2016年に品種登録を出願し、2017年に佐賀i9号として品種登録されました。同時に、「いちごさん」の商標登録も行い、ブランド化を推進しています。

事件

登録前の流出事件

品種登録前の2017年春ごろ、佐賀県農業試験研究センターに勤務していた再任用職員が、佐賀i9号の苗5株を知人に不正に譲渡するという事件が発生しました。

経緯: 職員が高校の同級生に苗を横流し。受け取った農家が増殖し、別の農家へ渡り、さらに増殖。
発覚: 果実だけでなく苗も販売されていることを不審に思った農家からの通報がきっかけで発覚しました。
県の対応: 県の調査で、売られた苗は5株と判明しましたが、その後の行方は特定できていません。再任用職員は謝罪文を提出しましたが、金銭の授受がなかったこと、海外への流出が確認されなかったことなどを理由に、法的措置は見送られました。

種苗の盗難事件

2019年11月から2020年5月にかけて、唐津市、伊万里市、白石町で種や種苗の盗難事件が相次いで発生しました。

状況: 2019年11月と2020年1月に唐津市で、2020年4月には伊万里市で、2020年5月には白石町で盗難が発覚。
流出: 佐賀県外や日本国外への流出は確認されていません。

外部リンク

* いちごさん - ブランドサイト

もう一度検索