いちばんうしろの大魔王

いちばんうしろの大魔王

『いちばんうしろの大魔王』は、水城正太郎による日本のライトノベル作品です。イラストは伊藤宗一が担当し、HJ文庫（ホビージャパン）より2008年から2014年まで刊行されました。メディアミックス展開もされており、『チャンピオンRED』でのコミカライズや、2010年にはテレビアニメ化もされています。

あらすじ

舞台は西暦30世紀、魔法が当然のように存在する世界。かつて人類と魔王の間で繰り広げられた大戦から100年後、主人公・紗伊阿九斗は、孤児院で育ちます。彼は誰に対しても平等で博愛を説く聖人のような少年でしたが、ある日、健康診断で「将来の職業、魔王」と告げられてしまいます。

魔王になる運命を告げられた阿九斗は、学院内で孤立してしまいますが、スハラ神を信仰する服部絢子と出会い友情を誓います。しかし、膨大な魔力を制御できずに教室を破壊してしまい、さらに周囲から警戒される存在に。阿九斗は魔王になる運命に抗いながら、学院生活を送ることになります。

物語が進むにつれて、彼らの世界が箱庭のような世界であることが判明し、国家間の戦争が勃発。阿九斗は愛する人々を失いながらも、世界の真実と向き合い、自らの運命を切り開いていきます。

登場人物

紗伊阿九斗（さい あくと）
本作の主人公。コンスタン魔術学院高等部に編入した少年。健康診断で魔王になると告げられ、周囲から警戒される存在となります。弁論の才能に長けており、無自覚ながらも強大な魔力を持っています。

服部絢子（はっとり じゅんこ）
本作のヒロインの一人。スハラ神を信仰する服部家の一員で、阿九斗の同級生。当初は阿九斗を警戒していましたが、次第に惹かれていきます。日本刀「ソハヤノツルギ」を武器としています。

曽我けーな（そが けーな）
本作のヒロインの一人。阿九斗の同級生。天然ボケでドジな性格ですが、成績は優秀。阿九斗を護衛することを使命としていますが、実戦能力は高くありません。透明人間になる能力を持っています。

ころね
本作のヒロインの一人。阿九斗を監視するために派遣されたリラダンの監視員。無口で感情表現は少ないですが、阿九斗をからかうような発言をすることがあります。

江藤不二子（えとう ふじこ）
本作のヒロインの一人。学院女子寮の寮長を務める才色兼備の女性。腹黒い一面があり、阿九斗を利用しようと企んでいましたが、後に忠誠を誓うようになります。

三輪寛（みわ ひろし）
阿九斗の同級生で自称「一の子分」。阿九斗の弁論に感化され、彼を慕っています。伝説の勇者の末裔であり、ブレイブに変身する能力を持っています。

用語解説

マナ
魔法を行使するためのエネルギー。
リラダン
本作の世界におけるアンドロイド。
魔王
神によって生み出される存在で、人類を滅ぼすために現れます。
神
本作における「神」は、人工的に作られた機械的なシステムのことです。
自同律
魔王と結ばれ、新世界の父となるための存在。
CIMO8（サイモエイト）
帝国の諜報機関。

メディア展開

小説
HJ文庫より全13巻が刊行。
漫画
『チャンピオンRED』にて連載。全5巻。
ドラマCD
EDGE RECORDSより発売。
テレビアニメ
2010年4月から6月まで放送。全12話。アートランド制作。

関連情報

『いちばんうしろの大魔王』は、ライトノベルの枠を超え、様々なメディアで展開された人気作品です。魔法と科学が融合した世界観や、個性豊かなキャラクターたちが織りなす物語は、多くのファンを魅了しました。

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