いってみよう やってみよう

『いってみよう やってみよう』は、1985年4月9日から2004年3月15日までNHK教育テレビジョン（現在のEテレ）で放送されていた、特別支援学校・特別支援学級向けの学校放送番組です。NHK大阪放送局が制作を担当しました。

番組は、それまで放送されていた『たのしいきょうしつ』を統合・再編する形でスタートしました。『たのしいきょうしつ』が基本的な生活習慣の習得を目的としていたのに対し、『いってみよう やってみよう』は、社会に出てから役立つ実践的な能力を養うことを主眼としていました。収録は全てロケで行われ、スタジオ収録に限定されていた『たのしいきょうしつ』とは対照的でした。

番組の主な構成は以下の2つのパターンがありました。

街でのロケ: お姉さんと子猿のポッケが、買い物や電車に乗るなどの課題に直面し、街で出会った子どもたちと協力して課題をクリアしていく形式です。子どもたちは健常児で、保護者や地域の人々からのアドバイスを受けながら課題を達成します。出演者は全て一般人で、台本に沿って演技をしていました。ポッケの声優はロケに同行していましたが、子どもたちに見つからないように隠れてセリフを言っていました。
学校訪問: お姉さんとポッケが小学校の特別支援学級や養護学校を訪問し、児童たちと一緒に遊びや工作などの課題に取り組みます。こちらはドキュメンタリー形式で、台本はありません。出演する児童は、障害のある児童のみの場合もあれば、健常児と一緒に参加することもありました。

どちらの形式でも、最後には出演者全員がエンディングテーマに合わせてダンスを踊り、番組が終了しました。このダンスの振り付けは、歴代のお姉さんによって毎回異なっていたのが特徴です。

オープニングテーマは2種類ありました。初代オープニングテーマは、お姉さんが「さっちゃん」だった時代と「なっちゃん」だった時代の二代に渡って使用されました。さっちゃん時代は、絵本風の手書きアニメーションを背景に、さっちゃんが踊る映像を合成したもので、毎回同じ映像でした。なっちゃん時代には、ロケ地でなっちゃんが実際に踊る映像が使われ、回ごとに異なる映像が使用されました。その後、曲のアレンジと歌詞の一部が変更され、お姉さんが「ゆかちゃん」に交代した際に、2代目のオープニングテーマに変更されました。エンディングテーマは、歴代のお姉さんによってアレンジが異なっていましたが、曲自体は一貫して同じものが使用されました。

過去の放送回は、2013年と2022年に再放送されています。

出演者

ポッケ（声：坂田ユミ → 酒井雅代 → ほりえかおり）
さっちゃん：小菅 朋子（1985年4月 - 1988年3月）
なっちゃん：北村 仁美（1988年4月 - 1996年3月）
ゆかちゃん：米田 裕香里（1996年4月 - 2004年3月）

主なスタッフ

構成：やまもとさとこ
振付：高安マリ子
人形美術：飯室康一
テーマ曲・挿入歌：奥村貢

エピソード

1998年には、『天才てれびくん』の企画で、ゆかちゃんとポッケが同番組の出演者たちと共演しました。

『いってみよう やってみよう』は、長年にわたり、多くの子供たちに親しまれてきました。番組は、子どもたちの社会性を育むとともに、共に協力することの大切さを教えてくれました。

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