いつも美空

いつも美空

『いつも美空』は、あだち充が手掛けた日本の漫画作品で、2000年の週刊少年サンデーで連載されました。この作品は、全5巻から成る短いストーリーですが、あだち作品としては珍しい要素を取り入れています。それは、超能力や自らの存在を認識しあうキャラクターたちのコミュニケーションです。作品自体は、2000年22・23合併号から始まり、2001年24号で完結しますが、その1年間の連載の中で、創造的な発想とユーモアに満ちたストーリー展開が魅力的です。

あらすじ

物語の中心は坂上美空という少女で、ある夏の日に神社で偶然ご神体を持ち帰ったことがきっかけで、13歳の誕生日に超能力を授かります。そこで彼女は、同じく超能力を持つ仲間たちと共に悪役となる野神兄弟と対峙します。特に野神篤史は、カリスマ性と悪意を秘めたキャラクターで、彼との戦いが物語の大きな山場となります。美空と彼女の仲間たち、そして個性的なキャラクターたちの活躍を通じて、友情や成長が描かれます。

登場人物

坂上美空

4月10日生まれの美空は、運動神経が抜群で、演技力にも優れています。将来はアカデミー主演女優賞を受賞する候補とも言われる彼女の能力は、「念動力」です。この能力は、離れた物体を操作することが可能ですが、初期段階では動かせる距離が短く、使用頻度が高いと疲れてしまいます。彼女の成長と共に、能力も向上し、より遠くの物体を動かせるようになるのです。

北島光太

1月3日生まれの光太は、熱心な性格の持ち主で、草野球では「ドラゴン星野」と呼ばれるほどの腕前を誇ります。水泳においても素晴らしい実績を持ち、移動能力を発揮できる「瞬間移動」の能力を持っています。この能力は何度でも使えるため、彼は戦局を有利に進める鍵となります。

三橋竜堂

6月7日生まれの竜堂は、美空の幼馴染で、彼女に対する強い思いを抱いています。彼は「未来予知」の能力を持ち、手のひらを見ることで3年先の未来を知ることができます。この能力は、成長に伴い6年先まで見えるようになりますが、美空に対する思いや葛藤が彼の成長を促します。

その他の仲間たち

美空の仲間には、運動神経の高い小久保都、居場所を特定できる能力を持つ春日千代之介、金属を感知する村田十四郎など、個性豊かなキャラクターが登場します。それぞれの能力を駆使し、共に悪党に立ち向かっていく姿が描かれます。

まとめ

作品全体を通じて、あだち充らしさが存分に発揮されています。友情、成長、そして個々の能力の使い方が、物語を色鮮やかに彩る要素となり、読者を惹きつけます。『いつも美空』は、あだち充の独特の世界観を楽しむには絶好の漫画作品です。

もう一度検索