いとしのベル

「いとしのベル」(Ma Ma Ma Belle)は、エレクトリック・ライト・オーケストラ（ELO）が1973年に発表した楽曲で、アルバム「第三世界の曙」に収録されています。

概要

この楽曲は、ギターとチェロが織りなすヘビーなロックサウンドが特徴です。ELOの創設者であり中心人物であるジェフ・リンと、T. Rexのマーク・ボランは、アイドル・レース時代からの旧知の仲であり、本作ではマーク・ボランがリードギターで参加し、ジェフ・リンと共にギターを演奏しています。

「いとしのベル」は、ELOのコンサートにおいて長年にわたり定番曲として演奏されてきましたが、「アローン・イン・ザ・ユニバースツアー」では、残念ながらセットリストから外れることとなりました。

UKシングルバージョン

UKシングルバージョンには、アルバムバージョンにはない特徴が加えられています。2つ目のサビと間奏の間に、ストリングスの下降クレッシェンドが挿入されており、これはアルバム収録曲である「暗黒の夢魔」のサビ直前のストリングスパートから引用されたものです。同様の手法は、「フェイス・ザ・ミュージック」収録の「イーヴィル・ウーマン」でも見られますが、「いとしのベル」のUKシングルバージョンは定着せず、現在では入手困難となっています。

制作背景

この楽曲のワーキングタイトルは、当初「Auntie」であり、後に「My Woman」と変更されました。原題である「Ma Belle」は、フランス語で「私の恋人」という意味を持ちます。

その他の情報

2012年10月に発表された、ジェフ・リンがELO時代の楽曲をセルフカバーしたアルバム『Mr. Blue Sky: The Very Best of Electric Light Orchestra』のiTunes Store限定ボーナストラックに、「いとしのベル」が収録されています。

また、モット・ザ・フープルの楽曲「ジャーキン・クローカス。」との類似性を指摘する声もあります。

「いとしのベル」は、ELOの音楽性を象徴する楽曲の一つであり、ジェフ・リンとマーク・ボランという二人の才能が融合した貴重な作品と言えるでしょう。重厚なサウンドと美しいメロディが織りなす独特の世界観は、ELOファンのみならず、多くの音楽ファンを魅了し続けています。

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