いらこん

『いらこん』：視聴者参加型イラストコンテスト番組

2013年10月12日から2016年3月25日まで、フジテレビ系列で放送されたバラエティ番組『いらこん』は、視聴者参加型のイラストコンテストを軸にしたユニークな番組でした。企業や団体からのイラストやキャラクターの応募作品を募り、番組とpixivを通じて集まった作品の中から、視聴者やpixivユーザーが投票によって最優秀作品を選出する形式が大きな特徴でした。

番組のコンセプトと魅力

『いらこん』の最大の魅力は、視聴者自らが番組制作の一部に参加できる点でした。単なるコンテストではなく、視聴者の投票によって結果が決まるという、双方向型のコミュニケーションが番組を盛り上げました。また、pixivとの連携により、多くのイラストレーターやクリエイターが参加し、番組を通して才能を発掘する場としても機能していました。

番組の進行は、個性豊かな出演者たちが中心となって行われました。司会進行は、バカリズムと小島瑠璃子が担当。彼らが軽妙なトークで番組を牽引し、視聴者を魅了しました。さらに、岸田メルなど、イラスト界の著名人も出演し、専門的な視点からのコメントや審査が番組に深みを与えていました。

番組を象徴するキャラクター：ピク吉

番組には、とゆび（現：古紙とゆび）がデザインした雛鳥のキャラクター「ピク吉」が登場しました。ピク吉は、番組開始当初、視聴者からデザイン案を募集するコンテストによって誕生。最優秀作品に選ばれたピク吉は、番組のイメージキャラクターとして、エンディングや番組宣伝などで活躍しました。その愛くるしい姿は、番組の象徴として視聴者に親しまれました。声優には徳井青空さんが起用され、その声もピク吉の魅力を高めていました。

スタッフと制作体制

『いらこん』は、多くのスタッフの努力によって支えられていました。制作には、フジテレビをはじめ、複数の制作会社が協力。番組の企画・構成から、撮影・編集、そして広報活動まで、それぞれの専門分野のプロフェッショナルたちが、高い技術と熱意をもって番組制作に携わっていました。

番組のスタッフロールには、企画から演出、制作、技術、そして広報・営業といった多岐にわたる職種の人々が名を連ねていました。彼らの連携と協力体制なくして、『いらこん』の成功はありえませんでした。

番組の社会的影響と遺産

『いらこん』は、視聴者参加型の番組として、新しいテレビ番組の形を示唆しました。単に視聴者が一方的に番組を消費するだけでなく、番組制作に積極的に関与し、クリエイターとして参加できる可能性を示した点で、大きな意義があります。また、多くの才能あるイラストレーターを発掘し、育成した点も、番組の大きな功績と言えるでしょう。

番組は終了しましたが、『いらこん』が視聴者に与えた影響は、現在もイラストやアニメーション業界に色濃く残っています。番組で活躍したクリエイターたちが、その後も第一線で活躍していることからも、その影響力の大きさが伺えます。

まとめ

『いらこん』は、視聴者参加型という斬新なスタイルと、多くの才能を発掘した実績から、日本のテレビ番組史に名を刻んだ番組と言えるでしょう。番組終了から数年が経過しましたが、そのユニークな試みと、番組に関わった人々の熱意は、多くの人々の記憶に刻み込まれています。番組を通じて生まれた作品や、クリエイターたちの活躍は、『いらこん』の大きな遺産として、これからも語り継がれていくことでしょう。

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