いわき芸術文化交流館アリオス

いわき芸術文化交流館（いわきアリオス）

いわき芸術文化交流館、愛称「いわきアリオス」は、福島県いわき市に位置する多機能な文化施設です。この施設は、コンサートホール、劇場、舞台芸術の練習場などから成り立っており、地域のアート活動を支えています。

概要

いわきアリオスは、地上6階建ての本館と4階建ての別館から構成されています。本館には大ホール棟、交流ロビー棟、中劇場棟があり、それぞれに大ホール、中劇場、小劇場を備えています。一方、別館には音楽小ホールや練習室が設置されています。旧・平市民会館の跡地に中劇場棟が建てられ、別館は旧・いわき市音楽館を改修したものです。この施設は、2008年に第一次オープンし、2009年にグランドオープンを迎えました。

「ALIOS」という名は、Art（芸術）、Life（生活）、Information（情報）、Oasis（憩いの場）、Sightseeing（観光）の頭文字をとったものです。これにより、地域や市民の多様なニーズに応える施設であることが表現されています。また、いわき市では民間の資金とノウハウを利用したPFI（プライベート・ファイナンス・イニシアティブ）方式を採用し、いわき文化交流パートナーズが施設の設計や維持管理を行っています。

施設案内

本館

大ホール（アルパイン大ホール）

1階から5階にまたがるこの大ホールは、シューボックス型の3層バルコニー形式で、音響性能が非常に優れています。客席数は通常時1,705席、最大で1,840席を収容可能です。音響反射板が可動式であるため、様々なパフォーマンス形式に対応しています。

中劇場

この中劇場は、国内でもトップクラスの舞台装置を持ち、可変型のホールデザインを採用しています。音楽や演劇などに応じて、舞台や客席の形式を変更できます。客席数は687席から517席まで変更可能です。

小劇場

ワンボックス型にデザインされたこの劇場は、233席の客席を持ち、演劇や音楽などの多様な表現が可能です。

別館

音楽小ホール（いわしん音楽小ホール）

リサイタルや発表会に最適な200席のホールで、固定舞台と充実した音響設備を備えています。

練習室

音楽練習に特化した施設で、最大50人程度用の練習室が設けられています。

特徴的な空間

カスケードと呼ばれる交流ロビーは開放的で、自然光が差し込む心地よい空間です。ここには市民に長年愛されてきた旧市民会館の緞帳が飾られています。さらに、カフェや市民活動室、キッズルームなど、多様な利用が可能な空間が整えられています。

沿革

1966年に平市民会館が開館し、その後1988年にいわき市音楽館が加わりました。そして、2008年にいわきアリオスが開館し、2010年には国際的な建築賞を受賞するなど高い評価を得ています。施設は東日本大震災を経て再オープンし、市民の文化的交流の場として今も活躍しています。

いわきアリオスは、地域の文化振興に寄与する重要な施設であり、多様なイベントを通じて広く市民に親しまれています。

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