うみねこのなく頃に散 episode5 - End of the golden witch

うみねこのなく頃に散 episode5 - End of the golden witch

『うみねこのなく頃に散 episode5 - End of the golden witch』（黄金の魔女の終わり）は、同人サークル07th Expansionが制作する『うみねこのなく頃に』シリーズの第5作です。本作からタイトルが『うみねこのなく頃に散』となり、新たな展開が繰り広げられます。

2009年8月15日にコミックマーケット76で発表・販売され、タイトル表記では「な」の文字が赤字で強調されています。

概要

『うみねこのなく頃に散』として、前半4作で提示された謎や証拠を基に真相を推理する「展開編」が開始されます。物語には「探偵」役が登場し、ノックスの十戒が重要な役割を担うなど、ミステリー要素が際立っています。主人公・戦人は、新たな難題に立ち向かい、これまでとは異なるストーリーが展開されます。

ストーリー

前作で魔女ベアトリーチェが戦人の推理に敗れたことで、彼女は自我を失った状態に陥ります。一方、戦人も最後の謎を解けず、縁寿の元へ帰還できません。ゲームが中断されたことに不満を抱いた魔女ラムダデルタとベルンカステルは、ベアトリーチェのゲーム盤を乗っ取り、新たなゲームを開始します。

ベルンカステルは、新たな人物「古戸ヱリカ」をニンゲン側のコマとして派遣します。探偵を名乗るヱリカは、ベルンカステルから与えられた「探偵権限」を駆使し、六軒島の謎を次々と解決していきます。しかし、その愛のない推理に戦人は反発し、別の真実を追求しようとします。

事件と謎

本作では、人間には不可能と思われる殺人事件が発生します。魔女の仕業か人間の犯行かを見極めることが重要なポイントとなります。死体の一部が碑文に見立てられ、現場には魔法陣や魔女からの手紙が残されるなど、「魔女ベアトリーチェが魔法で殺人を犯した」という印象を登場人物に与える演出が施されています。物語は、全ての真相が語られる前に決着を迎えるため、殺人の数は比較的少なくなっています。

第1の事件：深夜0時の手紙

10月4日の夜、屋敷の客間で親族会議が行われている最中、深夜0時直前に何者かが扉をノックします。扉を開けると誰もいませんが、当主の指輪が封入された手紙が置かれていました。金蔵がすでに死亡していることを知る蔵臼と夏妃は混乱しますが…。

第2の事件：いとこ部屋の首切り殺人

ゲストハウスで寝ていた朱志香、譲治、真里亞、楼座の4人が首を切られた状態で発見されます。同じく、源次も同様の死に方で発見され、蔵臼は行方不明に。死体発見後、現場は密室となり、全ての死体が消失するという怪現象が発生します。

第3の事件：書斎密室

蔵臼と夏妃を除く親族は、金蔵に報告するため書斎へ向かいます。書斎は密室状態でしたが、中には誰もいません。親族たちは、蔵臼と夏妃が金蔵の死を隠していたのではないかと疑念を抱きます。

第4の事件：屋敷客室

夏妃は“19年前の男”と名乗る人物に脅迫され、指示に従います。客室のクローゼットに隠れている間、秀吉がやって来て争う声が聞こえ、その後、秀吉は「煉獄の七杭」に貫かれた状態で発見されます。夏妃は犯人に仕立て上げられてしまいますが…。

TIPS

探偵権限: ベルンカステルによって与えられた、探偵・古戸ヱリカの特殊な権限。
アイゼルネ・ユングフラウ: ミステリーを主張する「天界の天使たち」の勢力。
ノックス十戒: 推理小説の決まりごと。ドラノール・A・ノックスが拠り所とする戒律。
19年前の男: 夏妃を脅迫する謎の男。右代宮一族への復讐をほのめかす。
ゲームマスター: ゲーム盤の真相を理解し、物語を紡ぐことができる存在。

関連情報

漫画: スクウェア・エニックス『月刊ガンガンJOKER』で連載。
小説: 講談社BOXから刊行。
主題歌: オカルティクスの魔女 - Ayumu (Zwei)

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