うめだ花月

うめだ花月の歴史と特徴

「うめだ花月」は、大阪府大阪市に位置していた演芸場であり、1957年に初代劇場が開場しました。もともと吉本興業の一環として設立され、当初は映画館として機能していましたが、1959年に演芸場として新たに生まれ変わります。その後、軽演劇である「吉本新喜劇」によって人気を獲得し、多くの観客を魅了しました。

初代うめだ花月（1957年 - 1990年）

戦後、吉本興業は映画事業から演芸に転換し、1957年に「梅田花月劇場」として開業。当初は観客数が少なく厳しい環境でしたが、「吉本新喜劇」といった新しいスタイルの演目が受け入れられ、人気を博します。1960年代から1980年代には、漫才ブームの波に乗り、数多くの芸人がここを踏み台にして成功を収めました。しかし、1990年に老朽化のため一度閉館を迎えます。

改築後うめだ花月（1992年 - 2008年）

その後、再開発が行われ、新たに「SWINGうめだ」という複合ビル内に「うめだ花月シアター」として再オープン。演芸場ではなく演劇専門の施設としてスタートしましたが、2003年には再び演芸場としての活動を開始しました。成人層をターゲットにしたプログラムが展開され、人気を集めるものの、収容人数の少なさが課題となっていました。2008年10月に閉館し、51年7か月の歴史に幕を下ろしました。

プログラム内容

再開場時には、「うめだスタンダード」によって若手から中堅芸人が日替わりで6組出演し、様々なスタイルの作品が上演されました。また、特別プログラム「うめだプレミア」も行い、ゲスト芸人も招いて多様なパフォーマンスが楽しめました。さらに、テレビでの放送も行われ、「笑激!!よしもとライブ」など多くの人々に支持されていました。

芝居もんと出演者

「芝居もん」と呼ばれる演目も特色のひとつで、さまざまな有名芸人が出演しました。初期の公演から随時新たな企画が加わり、幅広いジャンルの演芸が提供されました。また、人気のある演者たちは後に東京進出を果たし、多くの芸人がここを卒業していきました。

その後の動向

うめだ花月が閉館した後、その跡地にはフィットネスクラブが開設されるなど新たな用途に使われています。吉本興業は梅田地区での新たな劇場建設を発表し、若手や中堅芸人の活動が今も続いていることから、うめだ花月の影響力は色褪せることなく、新たな舞台で生き続けています。

最後に

「うめだ花月」は、その長い歴史の中で多くの優れた芸人を育成し、演芸文化の重要な拠点としての役割を果たしてきました。今でもその名は大阪の文化の象徴として語り継がれています。

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