おおきなきがほしい

『おおきなきがほしい』は、1971年1月に偕成社から出版された、佐藤さとる氏が物語を紡ぎ、村上勉氏が絵筆を振るった絵本です。現在も多くの人々に愛され続けているこの作品は、ライプツィヒ国際図書デザイン展銅賞を受賞するなど、その芸術性も高く評価されています。

物語の中心となるのは、幼稚園に通う男の子、かおるです。かおるは、自分の家に大きな木があったらどんなに素晴らしいだろうかと夢見ています。その理由は、ただ一つ。高く、高くそびえ立つ木の上に登ってみたいという、子供らしい純粋な憧れからです。

物語は、かおるが頭の中で思い描く、大きな木を作る様子を鮮やかに描き出します。どのような木なのか、どのようにして作るのか、かおるの豊かな想像力が、読者を魅了します。

登場人物

かおる: この絵本の主人公。大きな木に対する強い憧れを抱いています。木に登りたいという夢を叶えるために、想像力を駆使して自分だけの大きな木を作り上げようとします。
かよちゃん: かおるの妹。兄であるかおるの行動を身近で見守っています。
お母さん: かおるの母親。子供の頃に木登りを楽しんだ経験があり、かおるの気持ちを理解しています。
お父さん: かおるの父親。日曜日には、かおると一緒に木を植えるなど、子供との触れ合いを大切にしています。

作品の魅力

『おおきなきがほしい』の魅力は、子供の夢と創造力を豊かに描いている点にあります。かおるの想像力は、読者自身の子供の頃の記憶を呼び起こし、懐かしい気持ちにさせてくれます。また、村上勉氏の温かみのある絵は、物語の世界観をより一層引き立てています。

この絵本は、子供だけでなく、かつて子供だった大人にも、忘れかけていた大切な何かを思い出させてくれるでしょう。

関連情報

木: 物語の重要なモチーフ。かおるの夢と成長の象徴として描かれています。

外部リンク

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