おぼまこと

おぼ まこと: 絵本作家の足跡

おぼまこと（本名：於保 誠、1937年 - 2025年8月23日）は、日本の著名な絵本作家で、台湾で生まれ育ちました。彼は独自の絵本スタイルで知られており、多くの子どもたちやその家族に夢と想像力を与えてきました。

略歴

中央大学商科を卒業後、彼は公務員や民間企業、さらにはレコード会社でサラリーマンとして働きましたが、その後、アメリカに渡り、約1年間アルバイト生活を送りました。日本に帰国した1971年に独学で絵本を描き始め、彼の初作品を発表しました。その作品は、1971年10月号の「こどものせかい」に掲載された絵本「こんやはみんなそとへでておつきさまとあそぼうよ」となります。

1983年にはハンガリーで開催された「日本人6人展」に出品し、彼の絵本界への進出をさらに確固たるものにしました。おぼは特有の技法として、色鉛筆を粉末状にし、それを綿で擦って表現する方法を用いて、独自の画風を確立しました。これにより、彼の作品には温かみと親しみが感じられ、多くのファンを惹きつけました。

2025年8月23日に老衰により88歳で亡くなるまで、彼は多くの人々に影響を与え、愛される存在でした。

主な著書と受賞歴

おぼまことのデビュー作は、「こんやはみんなそとへでておつきさまとあそぼうよ」であり、その内容は夜空に広がるお月様と遊ぶ子どもたちの心温まる物語です。この作品を皮切りに彼の絵本が多くの子どもたちに受け入れられました。

彼の代表作には、「ごめんねムン」（1989年）、そして「しばいっこ」（1989年）があり、後者は中央福祉審議会特別推薦賞を受賞しました。また、「世界一すてきなお父さん」（1999年）は第13回赤い鳥文学賞さしえ賞を受賞し、その内容は多くの家族に共感されました。2005年に出版された「ひでちゃんとよばないで」は、国際書籍展BIBに選出され、国際的にも注目されました。

その他の作品

おぼは多くの作品を残しており、「サンタさんのおうちへいけるかな」（福音館書店）や「どらねこママくん」（講談社）、さらには「うさぎおばさんのケーキ」（講談社）など、多岐にわたるテーマの絵本を手掛けました。

彼の作品は、子どもの純粋な心や友情、家族愛をテーマにしたものが多く、読み聞かせを通して親子の絆を深める助けとなっています。

おぼまことの絵本は、ただの読み物以上のものを提供しており、子どもたちの心に残る大切な思い出を作り続けています。彼の独創的な表現方法や物語は、今も多くの世代に受け継がれ、愛され続けています。

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