おまもりひまり

『おまもりひまり』作品解説

『おまもりひまり』は、的良みらんによって描かれた日本の漫画作品であり、様々なメディア展開が行われた作品群の総称です。作者やスタッフからは「おまひま」という略称で親しまれています。作者にとって初の一般向け作品として、富士見書房の『月刊ドラゴンエイジ』にて2006年7月号から2013年10月号まで連載されました。

あらすじ

主人公である天河優人は、ごく普通の高校生として平穏な日々を送っていました。彼は7年前に両親を亡くし天涯孤独となり、幼馴染である凜子の家族の世話を受けながら生活しています。そんな優人が16歳の誕生日を迎えた朝、突然謎の美少女「緋鞠」が現れます。緋鞠は、優人の祖父との約束で、彼を妖から守るために常に傍にいると告げます。しかし、その正体は猫の妖でした。猫アレルギーを持つ優人は、緋鞠に守られながらも、自身が「鬼斬り役」の末裔であることから、次々と現れる美少女たちや妖とのトラブルに巻き込まれていきます。さらに、日本三大妖怪である玉藻前や酒呑童子も暗躍し、物語は予測不能な展開を迎えます。優人は自身に秘められた「光渡し」の力を解放し、仲間たちを守り、そして緋鞠たちとの恋を成就させることができるのでしょうか。

登場人物

主要人物

緋鞠（ひまり）
本作のメインヒロイン。猫の妖であり、優人を守る「護り刀」。古風な口調で話し、愛刀「安綱」を武器に戦います。優人への愛情が深く、嫉妬深い一面も。

天河 優人（あまかわ ゆうと）
本作の主人公。「鬼斬り役」の末裔でありながら、平和な生活を望む少年。猫アレルギーを持つが、緋鞠に守られるうちに力を覚醒させていきます。

九崎 凛子（くざき りんこ）
優人の幼馴染。明るく元気な少女で、優人に恋心を抱いています。スポーツ万能で面倒見が良いですが、優人を巡るライバルたちの出現に危機感を募らせています。

静水久（しずく）
水を操る妖。過去に「鬼斬り役」に一族を滅ぼされたため、人間を憎んでいます。しかし、優人と出会い、次第に心境が変化していきます。

リズリット・L・チェルシー
喫茶店で働く付喪神。紅茶を愛し、人々に安らぎを与えることを喜びとしています。優人に好意を抱き、積極的にアプローチを仕掛けます。

神宮寺 くえす（じんぐうじ くえす）
「鬼斬り役」の末席・神宮寺家の跡取り娘。イギリスで魔法の修行をしており、高飛車な性格。優人の許嫁を自称し、彼に近づく女性たちを敵視します。

用語解説

鬼斬り役
古来より妖から人々を守る役割を担ってきた一族の総称。それぞれ特殊な能力を持ち、妖と戦ってきました。

お守り
優人が祖母から貰った真紅のお守り。16歳まで妖から守る力を持っていました。

野井原
天河家の本宅がある地名。緋鞠が生まれた場所でもあり、彼女の力の源となっています。

高宮市伊理谷町
優人たちが住む地方都市。桐陵学園高校や喫茶店「Cafe Relish」などがあります。

Cafe Relish
リズリットが働く喫茶店。メイド服を着た店員が接客する、町で人気の店です。

日本三大妖怪
酒呑童子、玉藻前、崇徳上皇の3人。本作では酒呑童子と玉藻前が登場し、物語を大きく動かします。

メディア展開

漫画
本作の原作。2006年から2013年まで『月刊ドラゴンエイジ』で連載されました。

ノベライズ
みかづき紅月によって執筆された小説版。富士見ファンタジア文庫から全4巻が刊行されました。

* テレビアニメ
2010年1月から3月まで放送。原作を基にしたストーリーで、過激な描写も多く話題となりました。

まとめ

『おまもりひまり』は、妖との戦いを描いたバトルアクションでありながら、主人公とヒロインたちの恋愛模様も楽しめる作品です。個性的なキャラクターや予測不能なストーリー展開が魅力で、多くのファンを魅了しました。様々なメディア展開も行われ、幅広い層に支持されています。

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