おやすみモンスター

GOING UNDER GROUND『おやすみモンスター』

『おやすみモンスター』は、2007年11月7日にHAPPYHOUSEレーベルからリリースされた、GOING UNDER GROUNDのメジャー6作目、通算9枚目のアルバムです。ジャケットと歌詞カードのイラストは宮尾和孝が手がけ、長嶋有と劇団ひとりが帯文を寄稿しています。

アルバム概要

本作は、前作『TUTTI』のツアー終了後、「作品を作ってツアーをして」というルーティンから離れ、メンバーが自由に音楽を追求し、バンドとしての原点を見つめ直す過程で制作されました。コンセプトを特に設けず、各々がやりたい音楽を模索し、コミュニケーションを重ねることで、バンドとしての結束を再確認する作品となっています。

初回盤はCD-EXTRA仕様で、「さかさまワールド」のビデオクリップ、「Title」のレコーディングドキュメンタリー、ボーナストラック「おやすみ」が収録されています。また、同時購入キャンペーンとして、バンドのフットサルチーム「F.C.GOING」のユニフォームが抽選でプレゼントされる企画も実施されました。

プロデュースは、「さかさまワールド」「TRAIN」「海にまつわるエピソード」の3曲を松田“Chabe”岳二と共同で行い、それ以外の楽曲はセルフプロデュースとなっています。

制作の背景

ドラムスの河野丈洋は、本作の制作について、当初はブレイクスルーがないと感じたと語っています。ボーカルテイクの決定においても消去法を用いるなど、物足りなさを感じる場面が多かったようです。しかし、制作を通して、幼馴染同士で結成されたバンドゆえのコミュニケーション不足を認識し、改めてメンバー間の対話を重視することで、バンドとしての原点に立ち返ることができました。ベースの石原聡は、本作を「これからGOING UNDER GROUNDとしてこの5人で走っていくためにすごく大事な1枚になった」と評しています。制作には約1年半もの時間を費やしました。

リリースツアー

アルバム発売後には、リリースツアー「GOING UNDER GROUND さかさまワールドツアー ダブルス」と「GOING UNDER GROUND さかさまワールドツアー 2007-2008」が開催されました。ダブルスツアーでは、ORANGE RANGE|ORANGE_RANGE、サンボマスター、サカナクションなどのゲストバンドを迎え、全7公演が行われました。ワンマンツアーは全8公演でした。

収録曲について

アルバムには、様々なテーマや音楽性を持った楽曲が収録されています。

さかさまワールド: 17枚目のシングルであり、アルバムのリード曲。
TRAIN: 松田“Chabe”岳二との共同プロデュース。
海にまつわるエピソード: 松田“Chabe”岳二との共同プロデュース。
PLANET: 東京海上日動あんしん生命保険CMソング。
暗夜行路: ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文が自身のブログで「最近のお気に入り」として紹介。
ナカザのロック★: 中澤寛規がボーカルを務める楽曲。
TWISTER: 16thシングル。
Title: 日本フットサルリーグ（F.LEAGUE）オフィシャルテーマソング。
カウボーイによろしく
モンスター
愛のうた: John-Hoonがカバー。
胸いっぱい: 15thシングル。テレビ東京系「世界卓球2007」テーマ曲。
おやすみ: 初回盤のみ収録のボーナストラック。メンバー全員によるアカペラのコーラス。

参加ミュージシャン

山岡恭子 – コーラス（「海にまつわるエピソード」）
* Shio-40（DUBJUANA MIDNIGHT SYSTEM） – トランペット（「TRAIN」）

『おやすみモンスター』は、GOING UNDER GROUNDがバンドとしての原点を見つめ直し、新たなスタートを切るための重要な作品となりました。彼らの音楽的な探求心と、メンバー間の絆が感じられるアルバムです。

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