おれたち夏希と甲子園

おれたち夏希と甲子園

『おれたち夏希と甲子園』は、NHKが制作した少年ドラマシリーズで、1982年8月に放送されました。全5話にわたり、野球をテーマにした感動的な物語が展開されます。放送時間は毎日18:00から18:30までとなっていました。

脚本とキャスト

このドラマの脚本を手がけたのは、高星由美子。彼女は第31回新人映画シナリオコンクールで入選した作品『野球狂の詩を唄う娘』を元にして、物語を構築しています。主演は愛田夏希が務め、彼女はこの作品が女優デビューのきっかけとなりました。役名と同じ名前を使っており、彼女は高校野球の選手を演じるために、実際に髪を坊主にするという徹底ぶりを見せました。

ストーリーの概要

物語は、野球好きの女子生徒、愛田夏希が主人公です。彼女は星北高校という名門校の野球部に入り、憧れの荒木投手と共にプレーすることを夢見ています。そのために、両親に内緒で転校して、野球部への入部を希望します。しかし、校の監督は、女子の入部を認めていなかったため、「髪を切るなら入部を許可する」との厳しい条件を出します。

夏希はその言葉を真に受け、翌日には坊主頭にして再度入部を願い出ます。彼女の熱意に心を動かされた監督は、最終的に夏希をチームに加えることを決定します。

入部後、彼女は捕手としての実力を発揮し、チームワークも向上していく中、甲子園を目指す熱い戦いが繰り広げられます。

主要キャスト

この作品には、愛田夏希の他にも多彩なキャストが出演しており、埜木監督役は峰岸徹、岡村章一役は林家こぶ平が演じています。また、谷部長役には草野大悟、荒木計太役には二戸義則、加瀬剛役には沢村翔一が配役されています。その他にも多くのキャストが、物語を盛り上げる役割を果たしています。

制作情報

ドラマの音楽は深野義和や高橋誠が担当し、主題歌は岩崎良美が歌う「If･･･もしも」が使用されました。映像美を追求するために、渡辺秀男が技術面で協力し、美術は常盤誠一が担当しました。演出は中村哲志と笹原紀昭が行い、制作は黛叶によって行われました。

その後

映像ソフトとしてビデオやDVDも販売されており、この作品の魅力を後世にも伝えています。また、主役オーディションの最初の条件として「三分刈り」にすることが挙げられており、愛田夏希がこの点に言及しています。

ドラマが終了した後も、出演者同士で野球チームを結成し、試合を続けていたとの記録も残っています。物語には、夏希が初めて合宿所に着いた際のエピソードも含まれており、彼女が部屋を整理しながら『野球狂の詩』の全巻を本棚にしまう場面が描かれています。

関連項目

また、このドラマの試合シーンは神奈川県立保土ヶ谷公園硬式野球場で撮影されており、実際の野球場が舞台として使用されました。

『おれたち夏希と甲子園』は、単なるスポーツドラマだけでなく、夢を追いかける姿や仲間との絆、成長を描いた感動的なストーリーであり、多くの人々に支持され続けています。

もう一度検索