おんたま!

おんたま！：過去へタイムスリップした少女の奮闘記

『おんたま！』は、前田登による原作、吉井ダンによる作画で描かれた日本の漫画作品です。当初は『コミックヨシモト』で連載されていましたが、同誌の休刊に伴い『コミックガム』に移籍し、全2巻で完結しました。

この作品は、義父との関係に悩んでいる小学4年生の田村苺が主人公です。彼女は実の父親に会いたいという強い願いを抱き、不思議なぬいぐるみ、カッピィの力を借りて、両親が出会う前の過去へとタイムスリップします。

過去の世界で苺は、実の父親であると信じる氷上恭介と出会います。しかし、恭介は頼りない性格で、苺は彼と母親である浅見みゆきを結びつけるべく、奔走することになります。

個性豊かな登場人物たち

物語には、苺以外にも魅力的なキャラクターたちが登場します。

カッピィ: 癒し系フェアリーを自称する喋るぬいぐるみで、苺を過去へ連れて行く重要な役割を担っています。
小野桃花: 苺と友達になる眼鏡をかけたお嬢様で、「絶叫軍団サワグンジャー」という番組が大好きです。
東条ヒカリ: 桃花の親戚で、変な発明が趣味のオカルトマニアな少女です。
ピーチ: 桃花のペットのブルドッグで、本気になると迫力のある鳴き声をあげます。
田村勇次: 苺の義父で、過去の世界では恭介とみゆきの友人として登場します。現在の世界ではみゆきとの仲がうまくいっていません。
浅見みゆき: 苺の優しい母親で、過去の世界では恭介と勇次の同僚でした。

その他にも、桃花の義父である小野大助や、桃花の母親、苺のクラスメイトの愛など、個性豊かなキャラクターたちが物語を彩ります。

アニメ化と主題歌

『おんたま！』は、2009年8月から11月にかけて、ニコニコアニメチャンネルで全5話のネットアニメとして配信されました。隔週金曜日に更新され、多くの視聴者から注目を集めました。

アニメーション制作は、池田東陽と追崎史敏が設立したエンカレッジフィルムズが担当し、同社の初作品となりました。主題歌「ミラクル・アッパー WL」は奥井雅美 feat.May'nが、エンディングテーマ「BAKA≒愛してる」は桃井はるこが歌い上げています。

ネットラジオ

アニメ放送と並行して、ニコニコチャンネルとインターネットラジオステーション音泉でネットラジオ「ニコニコ音泉たまご！」が配信されました。パーソナリティは、カッピィ役の久川綾と原作者である前田登（ピーチ役）が務めました。

まとめ

『おんたま！』は、短いながらも、過去へのタイムスリップという斬新な設定と、個性豊かなキャラクターたち、そして軽快な展開が魅力の作品です。アニメ化やネットラジオなど、様々なメディアミックス展開も成功し、多くのファンを獲得しました。コミカルなストーリーと心温まる人間関係、そして少し不思議な世界観が織りなす、忘れがたい物語と言えるでしょう。漫画、アニメ共に、ぜひ一度鑑賞して、その魅力を体感してみてください。

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