お茶の水聖書学院

お茶の水聖書学院（OBI）

概要

お茶の水聖書学院（おちゃのみずせいしょがくいん、英称:Ochanomizu Bible Institute, 略称:OBI）は、日本の首都である東京都千代田区神田駿河台に位置する、キリスト教の聖書学校です。本学院は、牧師や宣教師を目指す専門的な養成機関というよりは、一般の信徒が自身の信仰を深め、聖書と神学に関する確かな知識を得ることを主な目的としています。特定の教派に属さない超教派の立場を取っており、多様な教会の背景を持つ人々が共に学び合うことができる開かれた環境を提供しています。

その起源

お茶の水聖書学院の歴史的な源流は、同じく千代田区にあるお茶の水クリスチャン・センターにて、アイリーン・ウェブスター＝スミス宣教師によって始められた聖書研究会に遡ることができます。この聖書研究会における熱心な聖書への探求と、信徒教育への情熱が、後の学院設立へと繋がる礎となりました。

沿革

お茶の水聖書学院は、1991年4月、お茶の水クリスチャン・センターにおいて正式に開校いたしました。開校時には、聖書に関する体系的な学びを深めるための聖書科と、教会における音楽奉仕に特化した音楽科の二つの学科が設けられました。設立から着実に歩みを進め、1994年3月には記念すべき第1回卒業式が挙行され、最初の卒業生として23名が学び舎を巣立ち、それぞれの教会や地域へと送り出されました。

その後、学院は組織としてのさらなる発展と自立を目指し、2001年にお茶の水クリスチャンセンターから独立した運営体制へと移行します。独立後も「信徒のための神学教育」という設立理念に基づき、超教派の学びの場を提供し続けました。創立から15周年を迎えた2005年には、その節目を祝う記念の集いが11月21日に開催され、これまでの歩みを振り返り、今後の展望を分かち合いました。

時を経て、2014年4月には再び組織形態の変更があり、お茶の水聖書学院はお茶の水クリスチャンセンターの組織内に統合されることとなりました。この統合に伴い、学科の名称にも変更が生じ、音楽科は教会音楽科と改称され、カリキュラムの一部も時代の要請に合わせて再編されました。これらの変遷を経て、学院は今日に至るまで、信徒教育という当初の目的を堅持しつつ活動を続けています。

教育内容と特色

本学院の最大の特色は、特定の教派の教義に限定されることなく、超教派の立場で聖書全体とキリスト教神学の基礎を学ぶことができる点にあります。現在（2022年時点）設置されている学科は、聖書科と教会音楽科です。聖書科では、旧約・新約聖書の各巻を丁寧に読み解き、そのメッセージを現代にどのように適用するかといった実践的な学びを含め、聖書全体の理解を深めることに重点が置かれています。一方、教会音楽科では、礼拝における音楽の役割、讃美歌やその他の教会音楽に関する知識、礼拝音楽の実践的なスキルなどを習得する機会が提供されており、教会での音楽奉仕を志す信徒にとって有益な学びの場となっています。

学院を支える人々

お茶の水聖書学院の教育活動は、学院長をはじめとする複数の教師陣によって支えられています。現在の学院長は大井満氏が務めています。また、過去には世良田湧侍氏、西満氏、藤原導夫氏、山口勝政氏といった方々が教師として教鞭を執られ、多くの学生たちの学びを導いてきました。

関連情報

お茶の水聖書学院に関するより詳細な情報や歴史については、例えば『クリスチャン情報ブック2006』（いのちのことば社、2005年発行、941ページ）などの参考文献に記載があります。また、学院の活動内容や入学に関する最新の情報については、公式ウェブサイト「OBIお茶の水聖書学院」を参照することができます。

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