くねくねクラブ

『くねくねクラブ』 - JFN深夜ラジオの記憶

1990年代後半の日本のラジオシーンにおいて、独特の輝きを放っていた深夜番組がありました。それが『くねくねクラブ』です。本番組は、JFN（ジャパンエフエムネットワーク）によって制作され、全国のJFN系列局を通じて、多くのリスナーに届けられました。放送期間は1995年4月から1998年3月までの約3年間という、比較的長期にわたるものでした。放送されていたのは、毎週金曜日の深夜という特別な時間帯、午前3時から午前5時までの2時間枠です。この時間帯は、一般的な生活リズムから外れた、よりコアで感度の高いリスナー層に向けた番組が多い傾向にあり、『くねくねクラブ』もまた、そうしたリスナーの期待に応える内容を提供していたと考えられます。

番組の進行を務めたのは、個性豊かな3名のパーソナリティです。タレントとして活動していたNORIKO（本名：浅野典子）、日本のパンクシーンを代表するバンド「アナーキー」のボーカリストである仲野茂（番組内では「シゲル」と呼ばれていた）、そして澤田純の各氏がマイクを握りました。浅野典子さんは、番組全体のバランスを取りながらスムーズに進行し、仲野茂さんは、自身の音楽活動や世の中に対する反骨精神を覗かせるトークで番組に刺激を与えました。「アナーキー」のフロントマンとしての経験は、深夜の自由な空気感の中で存分に発揮されたことでしょう。澤田純さんは、他の二人とはまた異なる視点や感性で番組に彩りを加え、この三者三様の組み合わせが、『くねくねクラブ』ならではの予測不能で魅力的なトーク空間を生み出していました。彼らが織りなす会話は、時には真面目に、時にはふざけながら、リスナーを深夜のラジオの世界へと引き込みました。

『くねくねクラブ』を語る上で欠かせないのが、頻繁に登場した豪華なゲスト陣です。番組には、様々な分野で活躍する著名人が度々招かれ、パーソナリティとの刺激的なトークが展開されました。特にゲストとしてよく登場した人物として、国際的に評価されているサウンドクリエイター／DJのDJ KRUSH、テレビドラマや映画、舞台で幅広い役柄を演じる俳優の宇梶剛士、そして型破りな演奏スタイルで知られるトランペット奏者の近藤等則の名前が挙げられます。DJ KRUSHは音楽シーンの最前線からの視点、宇梶剛士は俳優ならではの人間観察や経験談、近藤等則は音楽やアートに対する深い洞察など、それぞれの分野のプロフェッショナルが語る話は、深夜のリスナーにとって知的好奇心を刺激するものでした。これらのゲストが加わることで、番組は単なるトーク番組に留まらず、文化や社会の多様な側面に触れることができるプラットフォームとなっていたと言えるでしょう。ゲストとの化学反応もまた、『くねくねクラブ』の大きな魅力の一つでした。

約3年間にわたる放送期間中、『くねくねクラブ』は、そのユニークなパーソナリティ構成と、多岐にわたる分野からのゲストを迎えることで、多くのリスナーにとって忘れられない深夜ラジオ体験を提供しました。金曜深夜という特別な時間帯に、自由な雰囲気の中で展開されるトークは、当時のラジオファンに強く支持されました。番組に関する情報として、パーソナリティの一人である浅野典子さんの所属事務所「Es・遊・Es」が外部リンクとして紹介されています。番組の雰囲気や関わった人物についてさらに知りたいリスナーにとっては、手がかりとなる情報源と言えるでしょう。

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