ぐう○○

ぐう○○：ネットスラングの語源、意味、そして現代での用法

「ぐう○○」とは、「ぐうの音も出ないほど○○」を省略した表現で、主にインターネット上で使用されるスラングです。文字通り、反論できないほど○○であることを強調する際に用いられます。例えば、「ぐう正論」は「ぐうの音も出ないほど正論」、「ぐうかわ」は「ぐうの音も出ないほどかわいい」という意味になります。

語源

「ぐう○○」の語源は、2009年頃に匿名掲示板2ちゃんねる（現5ちゃんねる）に立てられた、当時プロ野球選手だった小笠原道大選手に関するスレッドに遡ります。小笠原選手の移籍を非難するスレッド内で、「ぐうの音も出ないほど畜生だ」というコメントが投稿され、これが「ぐう畜」と略されるようになりました。その後、「ぐう聖」（ぐうの音も出ないほど聖人）、「ぐう正論」、「ぐうかわ」など、様々な派生表現が誕生しました。

派生と意味

「ぐう○○」シリーズのきっかけとなった「ぐう畜」は、大修館書店の企画「第4回『もっと明鏡』大賞 みんなで作ろう国語辞典！」にも収録されました。また、「ぐう聖」は、本来「徳が高い模範的な人物」を指す「聖人」とは異なり、「優しい人や素晴らしい行いをする人」という意味合いで用いられることが多いようです。

「ぐうかわ」は、主に男性が女性キャラクターなどを褒める際に使われますが、その語感の良さから女子高生にも人気があります。産経ニュースでも「若者らが使う『かわいい』の新語」として紹介され、SNS上で盛んにやり取りされています。

言語学者の町田健氏によれば、「ぐうかわ」などの新語は、若者世代の仲間内でのみ通じる暗号のようなものであり、これらの言葉を使用することで仲間意識を高める効果があるとのことです。

今後の展望

「ぐう○○」は、今後も様々なバリエーションが増えていくことが予想されます。若者言葉の創造性と拡散力は目覚ましく、新たな表現が次々と生まれていくでしょう。これらの言葉を理解し、適切に使うことで、若者とのコミュニケーションを円滑に進めることができるかもしれません。

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