けろっこデメタン

けろっこデメタン

『けろっこデメタン』（英: Demetan Croaker, The Boy Frog）は、1973年から1973年9月までフジテレビ系列で放送されていたタツノコプロ制作のアニメで、全39話が放送されました。毎週火曜日の19:00から19:30の枠で放送され、平均視聴率は10.4%という成績を収めました。

ストーリー概要

主人公はアマガエルのデメタン。彼は雨太郎と雨子の息子で、両親の露店を手伝いながらの生活でした。学校に通えず孤独な日々を過ごしていたデメタンは、ある日「虹のお池」で出会った大富豪トノサマガエルの娘・ラナタンと親しくなります。しかし、この関係を快く思わない彼女の父・ギヤ太やその部下たちの妨害に遭い、二人の友情は試練に見舞われます。

物語はデメタンとラナタンの家族間の対立を中心に、じっくり展開されていきます。その後、ギヤ太を操って池の住民を支配する大ナマズからの解放を目指す物語へと進んでいきます。これはある意味ではカエル版『ロミオとジュリエット』とも言える物語です。

主な登場人物

デメタン

デメタンは小学4年生のアマガエルで、両親とともに虹のお池に引っ越してきた直後に出会ったラナタンに深く惹かれます。彼は強い意志と優しさを持つ一方、初めは弱虫で泣き虫でした。しかし、ラナタンとの友情や他の生物との出会いを通じて、自身を成長させます。彼はケロケロ笛を常に持ち歩き、その美しい音色で周囲の生物たちとつながりを持ちます。

ラナタン

ラナタンはギヤ太の娘で、デメタンと運命的な出会いを果たします。彼女は父を改心させ、虹のお池を解放するために努力を続けます。物語中での彼女の成長は、友情と愛の重要さを示しています。

その他の登場人物

デメタンの父・雨太郎はおもちゃ作りをして生計を立てており、地区の貧しさと戦っています。彼と共に戦う母・雨子は、家族を深く支え続けます。

ギヤ太はトノサマガエルで、虹のお池の実質的な支配者として登場します。彼は物語の主要な対立者で、最終的に改心します。イボ吉やザリ、キャールはギヤ太の側近として彼の傭兵的な役割を担っています。

大ナマズの存在

物語の中では、池の裏で大ナマズが支配を強めます。彼はギヤ太を操り、池の住民を自分のお金のために奉仕させていますが、イモリたちの襲撃から住民を守ることで、かえってデメタンたちに影響を与える要素ともなります。

音楽と放送歴

このアニメは主題歌「けろっこデメタン」とエンディングテーマ「まけるなデメタン」を持ち、日本コロムビアからレコードとしても発売されました。また、韓国での放送により今なお根強い人気を誇り、さまざまなメディアでもその名前が語り継がれています。

放送についても、フジテレビの火曜19:00枠で唯一劇場版の制作がなかった作品とされており、再放送や海外での成功も記録しています。2011年にはTOKYO MXで再放送され、さらに新しい世代に作品が受け継がれました。

このアニメは、友情や家族愛の大切さ、成長というテーマを軸に、多くの視聴者に感動を与え続けています。

もう一度検索