こちら海です

『こちら海です』について

『こちら海です』は、1977年10月から2004年3月までの約26年半にわたって放送された紀行番組であり、関西電力が一社提供したことで知られています。この番組は、KBS京都、サンテレビ、テレビ和歌山、福井テレビの4局の共同制作によって制作され、各局が持つ地域の特性を活かして、海や人々の生活について深く掘り下げていました。

構成と内容

番組は、それぞれの放送局がローテーションで制作を行い、各地域の海をテーマにした様々なコーナーを展開していました。京都と福井は日本海側の丹後半島や若狭湾を取り上げ、和歌山は紀伊半島、兵庫は日本海から太平洋にかけての地域に関する内容を紹介しました。番組では、地域の最新スポットや観光名所、暮らしに密着した取材を通じて、視聴者に海の魅力と人々の生き様を伝えていました。

また、年に数回は、各局のリポーターが集まり、特別企画として共同で取材した回も放送されました。このように、視聴者にとっては地域ごとの個性と共通する海の魅力を感じられる番組でした。

テーマ曲とロゴ

初期のエンディングでは、音頭調のテーマ曲「チョッチョ節」が流れ、視聴者に印象的な余韻を残していました。この曲は、作詞を長尾藤三、作曲を小林亜星、歌をあすかえみが担当しました。また、1992年4月5日放送分からは、番組のロゴがリニューアルされ、ポップなデザインに変更されました。新しいロゴは、色とりどりの書体で「こちら海です」と表現され、小さな魚やカモメがデザインに加えられるなど、視覚的にも楽しませてくれました。

放送スケジュール

放送時間は、各局で異なるものの日曜日の昼間に設定され、各局の視聴者に親しまれてきました。例えば、KBS京都では11:30から12:00、サンテレビでは12:00から12:30、テレビ和歌山では18:30から19:00、福井テレビでは10:00から10:30で放送されていました。

番組の終了

番組は、関西電力が2003年に美浜原子力発電所の事故を受けて広報活動を自粛したため、同年8月以降はノンスポンサーでの放送となりました。2004年3月には、各放送局のリポーターが集合して総集編として番組の最終回が放送される形で、長きにわたる放送が終了しました。

その他の情報

興味深いことに、元お笑いコンビ・オセロの中島知子氏は、学生時代にこの番組でリポーターを務めた経験があります。このように、多くの人々に親しまれ、長い間地域に根ざした番組として、多くの思い出を残した『こちら海です』は、視聴者にとって特別な存在だったことでしょう。

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