この愛は忘れていいよ

シングル『この愛は忘れていいよ』

1997年12月17日にリリースされたこの楽曲は、チューリップの39作目のシングルです。再結成後のライブツアーがすべて終了したタイミングで発表されたこの曲は、当時のファンにとって特別な意味を持つ作品となっています。実際、この曲はライブで演奏されたことはなく、レコーディングのみの作品として今日まで残っています。

ジャケットデザインにも注目が集まり、少年の写真が使用されています。この少年は、実は財津和夫の長男であり、当時10歳でした。この写真は父親から子どもへの特別なメッセージを象徴しているとも言えます。財津自身が作詞、作曲を手掛けたこの楽曲は、息子への愛情やメッセージが色濃く反映されています。

楽曲の収録内容についても触れていきましょう。このシングルには、タイトル曲「この愛は忘れていいよ」の他に「再会の日（Live）」が含まれています。「再会の日」は、アルバム『We believe in Magic Vol.2』に収録されたライブ音源であり、ライブアルバムとしても発売されたものと同じテイクが使用されています。このトラックのボーカルも財津和夫が担当しており、彼の歌声により感情が込められた一曲となっています。

今回のシングルは、チューリップの楽曲に対する新たなアプローチを示しています。財津和夫は、音楽を通じて自分の感情や思いを表現することを大切にしており、シングルのリリースもその一環として位置づけられます。また、このように個人的なメッセージを通して、聴き手に深い感動を与えることができるのが、音楽の持つ力でもあるのです。

さらに、当時の音楽シーンにおいても、このシングルは独自の位置を占めていました。1997年は様々なアーティストが活躍し、多様な音楽が生まれた年であり、その影響を受けながらもチューリップはオリジナリティを保ち続けたことが伺えます。これにより、ファンとの絆を深めるとともに、新たなリスナーに向けてもアプローチを図ることができたのです。

「この愛は忘れていいよ」は、聴く人にとって特別な思い出を呼び起こす曲であり、父から子への愛という普遍的なテーマを通じて、より多くのリスナーと結びつくことができた作品と言えるでしょう。チューリップの音楽は時を越えて愛され続け、その魅力は今もなお多くの人に響き渡っています。

もう一度検索