この指とまれ!!

『この指とまれ』の概要

『この指とまれ』は、1995年1月30日から3月16日まで放送されたNHKのドラマ新銀河の作品である。このドラマでは、老舗の関東煮屋「げそ熊」の娘、大熊すみれの物語が展開される。すみれは教育者としての道を歩むことになり、彼女が持つ情熱と成長を描いた感動的なストーリーとなっている。

あらすじ

物語は、すみれが自身の出身校であるなにわ坂小学校の臨時担任教諭を務めることから始まる。父と校長から依頼を受けたすみれは、当初は教壇に立つことに躊躇いを感じていたが、前任の担任が生徒たちに投げかけた無責任な言葉を耳にし、3ヶ月間の責任を果たすことを決意する。

短い期間ではあるものの、廃校が決まっている小学校での挑戦は簡単ではなかった。手に負えないやんちゃな生徒たちに囲まれ、さらには彼らの家庭環境や生い立ちにも問題を抱え込む子どもたちが多数いた。この困難な状況の中で、すみれは一人ひとりの生徒に向き合い、教育者としての心を育んでいく。

特に印象的なのは、旅回りの一座から来た柳川玉五郎や、家庭の問題を抱える板東鈴子、そしてハーフのマリア・オラッセイ等、さまざまな背景を持った生徒たちとの交流である。彼らとの関わりを通じて、すみれは教壇の陶酔から現実の問題に直面し、真の教育とは何かを模索していく。

キャスト

このドラマには個性豊かなキャラクター達が登場する。大熊すみれ役は藤山直美、彼女の父親である大熊正造役は桂枝雀が演じる。また、すみれの母や祖父も登場し、彼女の家庭背景を深める要素となっている。生徒役もまた才能ある若手俳優陣が揃っており、それぞれが抱える悩みや成長が描かれている。

スタッフ

『この指とまれ』の脚本は井上由美子が担当し、音楽は梅林茂が手がけた。美術や音響効果など、制作に関わったスタッフの努力が秀逸な映像美と情感豊かなシーンを生み出している。演出は長沖渉が手掛け、各キャラクターの人間性を引き出す巧みな演出が光った。

まとめ

『この指とまれ』は、教育の真髄や人間関係の大切さを再認識させてくれる作品である。数々の試練に立ち向かうすみれの姿は、多くの視聴者に感動を与え、多くの支持を集めた。また、1997年には続編『この指とまれ2』も放送され、さらなる展開や成長が期待される作品となった。

もう一度検索