こわれかけのオルゴール

こわれかけのオルゴール

『こわれかけのオルゴール』は、同人サークル「ElectromagneticWave」が制作したアニメ作品です。同サークルの中心人物であり、『萌える英単語 〜もえたん〜』のイラストを担当したPOPがキャラクター原案を手がけています。2008年冬のコミックマーケット75でPV付き予告版冊子が配布され、2009年のコミックマーケット76、77を経て、完成版DVDと冊子が発表されました。その後、2010年には劇場公開もされ、多くのファンを魅了しました。

ストーリー

物語の舞台は2039年の夏、都会から少し離れた町です。モデルとなったのは東京都杉並区荻窪です。

雨の中、主人公の敬一郎は、ゴミ捨て場に捨てられていたアンドロイド「ふらわー」と出会います。彼女は過去の記憶を失い、少し不器用ながらも純粋な心を持っています。敬一郎は、ふらわーとの同居生活を通して、家族を失った悲しみから少しずつ立ち直っていきます。短い夏の間、二人はかけがえのない時間を過ごしますが、それは儚くも美しいものでした。本編は約30分と短いながらも、見る人の心に深く残る作品です。

登場人物

ふらわー
声 - 浅野真澄
アンドロイド「ペアレンツ」シリーズの一体で、シリアルナンバーは「Kサンナナフタマル3720号」。
ゴミ捨て場に捨てられていたところを敬一郎に拾われました。ひまわりの花を持っていたことから「ふらわー」と名付けられました。
純真無垢で丁寧な言葉遣いをしますが、カタカナが読めない、記憶力が弱いなどの欠点があります。しかし、努力家で日々成長しています。

敬一郎
声 - 柿原徹也
大学入学後に家族を交通事故で亡くし、現在は一人暮らし。
かつてはバンドマンでしたが、家族の死をきっかけに引きこもり生活を送っていました。ふらわーとの出会いをきっかけに、少しずつ人間らしさを取り戻していきます。

法子
声 - 中尾衣里
敬一郎の妹で、既に他界しています。敬一郎の音楽を愛していました。

俊平
声 - 浅沼晋太郎
敬一郎のかつてのバンド仲間。引きこもっている敬一郎を心配しています。

アイリス
声 - 中尾衣里
アンドロイド「ペアレンツ」シリーズの一体。
ふらわーとは対照的に、無表情で高性能ですが、感情が欠落しているわけではありません。

イチマル
声 - 井口裕香
エクストラ・エピソードに登場するアンドロイド。
男勝りな性格で、ふらわーにフレンドリーに接します。力に特化している一方、頭を使うのは苦手です。

用語

ペアレンツ
公共、教育、医療、娯楽など、あらゆる生活空間で普及しているヒト型ロボット（アンドロイド）。
高度なAIを搭載し、人々の生活をサポートします。
様々な企業が異なるコンセプトで製造しています。

スタッフ

企画・原作: ElectromagneticWave
監督: 川口敬一郎
キャラクター原案: POP
構成・脚本: 猪爪慎一
キャラクターデザイン: 西尾公伯
音楽: kiyoma（GCF）
アニメーション制作: アクタス

音楽

挿入歌:「こわれかけのオルゴール」
作詞: 文月真 / 作曲: Tsukasa / 歌: 佐藤ひろ美
イメージソング:「敬一郎の思い」
作詞: 川口敬一郎 / 作曲: TSUKASA / 歌: 佐藤ひろ美

その他

プライズ品として、オルゴールが販売されました。
ウェブコミック配信サイト『FlexComixブラッド』で漫画版も連載されましたが、現在は休止中です。

外部リンク

公式サイト
yahoo!コミック
allcinema
KINENOTE

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