こんなステキなにっぽんが

こんなステキなにっぽんが：日本の魅力を再発見する紀行番組

2007年4月14日から2012年3月18日にかけて、NHKで放送された『こんなステキなにっぽんが』は、日本の各地の文化や人々の生活を深く掘り下げた紀行ドキュメンタリー番組です。単なる観光番組ではなく、著名人が過去の写真を手がかりに、その写真にまつわる場所を訪れ、現在そこで暮らす人々の姿を通して、日本の魅力を再発見する構成が特徴でした。

番組では、各界の著名人が数十年前に撮影された写真を選び、その写真が撮影された場所を巡ります。単に場所を訪れるだけでなく、その土地の歴史や文化、そこで暮らす人々の生活、そして写真に写っていた人物や出来事との繋がりを探ることで、より深い視点から日本の魅力を伝えていました。

ナレーションは複数の女性アナウンサーが担当し、落ち着いた語り口調で、日本の風景や人々の温かさ、そして歴史の重みを丁寧に伝えていました。そのため、視聴者はまるで旅をしているかのような感覚で、日本の様々な場所を巡り、多様な文化に触れることができました。

放送は主にBSプレミアムで行われ、毎週日曜日の9時30分から9時55分が初回放送でした。さらに、再放送も複数回行われ、多くの視聴者に番組を届ける工夫がなされていました。再放送枠は、翌週月曜日の15時00分から15時25分、そして翌々週金曜日の8時00分から8時25分と、視聴者の様々なライフスタイルに合わせた配慮が伺えます。

番組をより魅力的に彩ったのは、豪華なゲスト陣です。司会には西村雅彦氏と江崎史恵氏が、ゲストには市川森一氏、真野響子氏、金子貴俊氏などが出演し、それぞれの視点から日本の魅力を語っていました。ゲストの個性と、訪れた場所の文化が織りなす化学反応も、番組の見どころの一つだったと言えるでしょう。

2009年には、『こんなステキなにっぽんがスペシャル』が放送されました。このスペシャル番組では、より深く日本の魅力を掘り下げた内容が放送され、番組のテーマ曲である『琥珀色の記憶』のピアノ演奏が松本俊明氏によって披露されました。この楽曲は、番組の世界観を象徴する美しい旋律で、視聴者の心に深く刻まれたことでしょう。松本俊明氏の『琥珀色の記憶』は、2009年7月22日に発売されたアルバム『Pianoia』にも収録されています。

『こんなステキなにっぽんが』は、単なる観光番組にとどまらず、日本の歴史、文化、そして人々の生活を深く見つめ、日本の魅力を再発見させてくれる、貴重な番組でした。放送終了から時間が経った今でも、その温かい映像と、人々の暮らしを描いた物語は、多くの視聴者の記憶に深く刻まれていることでしょう。番組のウェブサイト（現在はアーカイブとしてウェイバックマシンで閲覧可能）やNHK放送史にも、番組に関する情報が残されています。

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