さかあがりハリケーン 〜LET'S PILE UP OUR SCHOOL!〜

さかあがりハリケーン：詳細解説

『さかあがりハリケーン』は、戯画が2008年に発売したWindows向け18禁アドベンチャーゲームです。副題は「LET'S PILE UP OUR SCHOOL!!」。その後、アルケミストよりPlayStation Portable版、エンターグラムよりPlayStation Vita版、そしてPlayStation 4|PlayStation_4/Nintendo Switch版と、複数のプラットフォームへ移植され、幅広いユーザーに楽しまれています。

ゲームシステム

本作は、Act.1（共通ルート）とAct.2（個別ルート）の2部構成で展開されます。Act.1で描かれるのは、主人公・皆川巧の転入から始まる学園生活と、クラス委員長としての奮闘です。Act.2では、Act.1で培われた関係性に基づき、各ヒロインとの個別ストーリーが展開されます。PSP版には、追加ヒロイン・凛のルートも用意されています。ストーリーの分岐点は、各ヒロインとのエピソードという形で、ストーリーの切れ目に配置されているため、スムーズなゲーム進行を妨げません。

ストーリー概要

主人公・皆川巧は、問題行動を起こし退学処分を受けた戯叡山学園を離れ、幼なじみの守永ゆかりが通う武月学園へ転入します。成り行きでクラス委員長になった巧は、最初は生徒からの相談事を解決するだけでしたが、「この場所を楽しくして欲しい」という手紙をきっかけに、学園祭の実現を目指し、学園生活に革命を起こそうと動き出します。進学校である武月学園には学園祭の伝統がなく、巧は持ち前の行動力で周囲を巻き込み、静かな学園に嵐を巻き起こします。

登場人物

皆川 巧: 本作の主人公。問題を起こす一方で、純粋な心で周囲を幸せにしたいと願う、武月学園2年生。実家は武月神社。

綾瀬 奈都希: 巧のクラスの副委員長、生徒会副会長。当初は巧を敵視するも、次第に理解を深めていく。

守永 ゆかり: 巧の幼なじみで生徒会長。真面目で責任感の強い性格だが、巧の奔放な行動に振り回される。

深咲 涼: 巧のクラスメート。クールで冷静な性格だが、内に秘めた熱い思いを持つ。

大澤 柚: 巧のクラスメート。内気で天然な性格だが、誰よりも優しい心を持つ。

楠 ハル: 巧の旧友。明るく元気で、誰にでも分け隔てなく接する。

綺羅 凛: PSP版からの追加ヒロイン。ヤスの妹。複雑な家庭環境を持つ。

その他、生徒会役員や教師、巧の父親など、個性豊かなサブキャラクターが多数登場し、物語を彩ります。

ゲーム展開

ゲームは、主人公の行動によって物語が大きく変化します。巧の周囲の人物との関係性、そして彼自身の成長が物語の中心となります。学園祭の実現を目指す過程で、様々な困難や事件が発生し、プレイヤーは巧と共に問題を解決しながら、学園生活を彩るキャラクターたちと深く関わっていきます。それぞれのキャラクターの背景や心情が丁寧に描かれており、深く感情移入しながら物語を進めることができます。また、各ヒロインとの個別ルートでは、それぞれのキャラクターとの特別な関係性が描かれており、より深くキャラクターを理解できます。

評価

ゲームニュースサイトGamerのライターは、PSP版の共通ルートの完成度の高さを称賛し、強い感情移入を促すシナリオを評価しています。

まとめ

『さかあがりハリケーン』は、個性豊かなキャラクター、魅力的なストーリー、そして何度でもプレイしたくなる奥深いゲーム性を持つ作品です。様々なプラットフォームへの移植により、多くのプレイヤーに楽しまれ続けているのも納得できる内容となっています。それぞれのキャラクターの複雑な心情や、学園生活のリアルな描写、そして主人公の成長物語は、プレイヤーに忘れられない感動を与えてくれることでしょう。また、追加ヒロインや様々なバージョン展開により、何度プレイしても新しい発見がある点も魅力的です。

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