さよなら6年2組

さよなら6年2組

「さよなら6年2組」（さよならろくねんにくみ）は、日本の人気オムニバスドラマシリーズ「世にも奇妙な物語」の一編として制作されました。具体的には、1991年1月3日に放送された『世にも奇妙な物語 冬の特別編』の中で初公開されました。この作品は高い評価を受け、後に2000年10月に放送された、劇場版「世にも奇妙な物語 映画の特別編」の公開を記念した『世にも奇妙な物語 傑作選』においても、選りすぐりの24作品の一つとして再放送されています。

あらすじ

物語の舞台となるのは、東京都浅草に位置し、間もなくその長い歴史に幕を閉じようとしている千代田小学校です。主人公は、この学校の6年2組で担任を務める久保田玲子（演：中森明菜）。ある日の放課後、玲子は誰もいないはずの自分の教室から、子供たちの遊ぶ「かごめかごめ」の楽しげな歌声が響いてくるのを耳にします。しかし、不思議に思いながら教室の中を覗いてみても、そこには誰の姿も見当たりません。

学校で起きている不可解な出来事について、千代田小学校の卒業生でもある母の千恵（旧姓：木下、演：小林千登勢）に尋ねてみます。しかし、母は学校にまつわる古い噂話には耳を貸さず、むしろこの時期の恒例行事である折り鶴作りに忙しげな様子です。

月日は流れ、廃校が迫る3月のある日の放課後。再び学校にいた玲子の前に、粗末ながらもどこか懐かしい、古風な服装をした小学生たちが姿を現します。彼らは皆、同じく6年生だと言い、そして、長い間果たせずにいた「友達に会いにきた」と語るのです。

スタッフ

この心温まる不思議な物語を紡ぎ出した主なスタッフは以下の通りです。

脚本: 君塚良一
演出: 落合正幸
音楽: 久石譲

キャスト

物語を彩った個性豊かなキャスト陣は以下の通りです。

久保田玲子: 中森明菜
久保田（旧姓 木下）千恵: 小林千登勢
大野: 加賀谷純一
山本武志: 小林大介
板倉三郎: 中山亮
市川荘吉: 徳永浩之
木下勝江: 小島幸子
白井春子: 山崎竹子
吉川一紀
太田有美
内田崇吉
松永哲雄
松岡歩
内田守彦
小野智子

メディア展開

「さよなら6年2組」は、放送後にいくつかの形でソフト化や関連出版物が出ています。

VHSビデオ: 「世にも奇妙な物語 vol.4」に収録され、1991年9月21日に発売されました。
ノベライズ: 小沢淳氏によるノベライズ版『世にも奇妙な物語』第3巻（太田出版、1991年刊）にも、物語が文章化されて収められています。

本作品は、「世にも奇妙な物語」の中でも、怪奇性よりも情感やノスタルジーを前面に出した一編として、視聴者の心に深く残るエピソードとして知られています。

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