さわゆき (護衛艦)

護衛艦さわゆきについて

概要

護衛艦さわゆき（ローマ字：JS Sawayuki, DD-125）は、海上自衛隊の護衛艦で、はつゆき型護衛艦の4番艦です。この艦名は「沢に降る雪」を意味し、艦艇名としては旧海軍を通じて初めての命名となります。

艦歴

さわゆきは昭和54年度計画の一環として建造されました。1981年4月22日に石川島播磨重工業東京第1工場で起工し、1982年6月21日に進水、1984年2月15日に就役を果たしました。その後、横須賀に配備され、第1護衛隊群第41護衛隊に所属しました。

1990年には、第1護衛隊群内に新設された第48護衛隊の一員となりました。また1989年には、遠洋練習航海にも参加し、その後も1996年や2010年においても同様の活動を行いました。

1991年、艦は大湊に定係港を移し、さらに1997年には第48護衛隊が改名され、2001年の段階では横須賀地方隊の一環として運用されることになりました。

特に注目すべきは、2011年3月11日に発生した東日本大震災における活動です。さわゆきは発災から1時間足らずで出港し、被災地への最初の支援を行った艦の一つとなりました。さらに、福島第一原発冷却のための真水給水を伴う警戒任務にも従事しました。これにより、艦の存在感と重要性が改めて認識されることになりました。

2013年4月1日には除籍されましたが、最終所属や定係港は変わらず横須賀でした。艦の総航程は758,102.2海里、航海時数は63,403時間31分（約2642日）に達しています。

さわゆき放火事件

艦の歴史には不名誉な出来事も含まれています。2008年7月6日、さわゆきは航行中に艦前部の揚錨機室で火災を経験しました。約50分後に鎮火されたものの、火災の原因は海士長による放火であることが判明し、自衛隊内での規律問題が浮き彫りとなりました。当時の防衛大臣石破茂は、緊張感の中で多くの任務が課せられる自衛隊の状況が影響していると述べ、謝罪の意を示しました。

また、放火事件の取材に向かっていた青森朝日放送がチャーターしたヘリコプターが墜落し、4名が死亡したことについても、石破大臣は大変痛ましい出来事として謝罪しました。

歴代艦長

さわゆきの艦長には、海上自衛隊の選ばれた指揮官が任命され、その指導のもとで数多くの任務を遂行してきました。艦長たちは艦の任務や訓練を円滑に進め、艦隊の安全と効率性を高める重要な役割を果たしてきました。

参考文献

• - 石橋孝夫著『海上自衛隊全艦船 1952-2002』（並木書房、2002年）
• - 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』（海人社、2004年）
• - 『世界の艦船』第750号（海人社、2011年11月号）

以上が護衛艦さわゆきに関する詳細な情報です。海上自衛隊において重要な役割を担ってきたこの艦の歴史は、多くの人々の記憶に残ることでしょう。

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