ざけんなョ!!シリーズ

ざけんなョ!!シリーズ

『ざけんなョ!!シリーズ』は、1992年から放送されたフジテレビ系の「金曜ドラマシアター」枠で展開されたテレビドラマのシリーズです。このシリーズは、全10作で構成されており、主に主婦やOLを主人公としたコメディが中心に描かれています。

ストーリーの概要

シリーズは、主婦やOLが日常生活の中で抱えるさまざまなストレスをテーマにしています。特に嫁姑関係やご近所付き合い、職場での人間関係、さらには夫婦間の問題など、現代社会に生きる女性たちが経験するリアルな悩みが描かれています。主人公たちは、心に溜め込んだ不満や怒りを、時には大爆発させることで周囲の人々に意識を促し、問題解決に向かう様子が描かれています。

毎話ごとに、主人公が怒りを発散した後、周囲の人々がその結果として反省の色を見せたり、過去の行動に対して制裁を受ける様子も展開されます。これにより、主人公が最終的に平穏な日常を取り戻すハッピーエンドとなるパターンが多く、視聴者はストレスが解消されるカタルシスを感じることができます。

注目の名シーン

シリーズの中で特に見逃せないのは、主演女優たちが「ざけんなョ!!」と声高に叫ぶシーンです。毎回このフレーズが登場し、その勇ましい姿勢は視聴者に共感や爽快感を与える人気のポイントとなっています。視聴者にとって、主人公が自分の感情を正直に表現する姿は非常に魅力的で、時には自分自身の境遇と照らし合わせて共鳴する部分も多かったのではないでしょうか。

放送内容とエピソード

放送された各エピソードでは、主人公が直面する特定の状況やトラブルが描かれました。中でも1992年1月10日に放送された「愛しの冷蔵庫」エピソードでは、主婦仲間との訪問シーンで主人公の市子（岸本加世子）が、自宅の冷蔵庫を自慢しながら「勝手に氷！」と言い放つ場面がありました。このシーンは、岸本が同年に東芝の冷蔵庫のCMに出演していたことから、セルフパロディ的な要素を含んでいました。

制作背景

このシリーズのプロデューサーには関口静夫が名を連ね、技術協力や美術協力にはそれぞれバスクやフジアールが携わっています。フジテレビと共同テレビによる制作は、クオリティの高い映像とストーリー展開を可能にし、多くの視聴者を魅了する要因となりました。

関連するテーマ

『ざけんなョ!!シリーズ』は、単なるコメディに留まらず、性差別や男女の雇用機会均等法、パワーハラスメントといった社会的な問題も暗に取り上げています。これにより、観客に対してただ楽しむだけではなく、考えさせられる内容となっている点も特徴のひとつです。シリアスなテーマをコメディという形式で扱うことで、軽やかさと深さを兼ね備えた作品となりました。このような多面的なアプローチは、放送されていた時代背景を考えると、視聴者に強いメッセージを伝える役割を果たしていたと言えるでしょう。

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