すきまゲージ

すきまゲージとは

すきまゲージは、微小な隙間を正確に測定するための精密工具です。別名シクネスゲージ、シックネスゲージとも呼ばれますが、これらは本来、物体の厚さを測る工具にも使われる名称です。すきまゲージは、薄い金属板である「リーフ」を隙間に挿入し、そのリーフの厚さによって隙間の寸法を測ります。

構造

すきまゲージは、ノギスやテーパゲージなど他の測定工具では測れない狭い隙間を精密に測るために用いられます。リーフと呼ばれる薄い金属板が、すきまゲージの基本的な構成要素です。リーフは日本工業規格（JIS）で規格化されており、一枚のリーフを指して狭義のすきまゲージと呼ぶこともあります。

リーフは通常金属製で、平行な面同士の隙間を測るのに適していますが、曲面やひび割れた面のような粗い面には適していません。リーフは単品でも購入できますが、厚さの異なるリーフを組み合わせてセットにした組み合わせすきまゲージも市販されています。

リーフの先端形状には、円形のA形と尖ったB形の2種類があります。厚さは0.01mmから1mm程度、長さは7.5cm、10cm、15cm、20cm、30cmのものが一般的で、測定箇所や用途に合わせて使い分けます。

取り扱い

使用前の確認

正確な測定のため、使用前に必ずリーフの清掃と点検を行い、汚れ、錆び、傷がないことを確認してください。測定面の異常は測定誤差の原因となります。特に薄いリーフは切れやすく、断面で手を傷つける可能性があるため、取り扱いには十分注意してください。

すきま測定

測定対象の隙間の寸法を予測し、適切な厚さのリーフを選びます。リーフは単独でも、複数枚を組み合わせて使用できます。組み合わせる際は、できるだけ枚数を少なくし、薄いリーフを厚いリーフで挟むようにすると、より正確な測定が可能です。リーフは隙間に対して水平に挿入し、無理に挿入したり、隙間に対して大きすぎるリーフを使用したりしないようにしてください。スムーズに挿入できるリーフの厚さが、測定する隙間の寸法となります。また、測定の確実性を高めるために、もう一段階厚いリーフを試してみることを推奨します。

JIS規格では、「よく清掃し、薄く塗油したリーフが、がたがなく滑らかに、しかもしっくりと測定する隙間に挿入されるリーフの厚さの寸法」が、測定する隙間の寸法であると定義されています。

規格

すきまゲージの詳細は、日本産業規格（JIS）によって規格化されています。

• - JIS B 7524 「すきまゲージ」

関連項目

• - ノギス
• - テーパゲージ

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