すべてがつながる気持ちよさ! コトバシる

概要

『すべてがつながる気持ちよさ! コトバシる』は、2010年 11月10日にバンダイナムコゲームスより発売された、ひらがなパズルを主軸としたユニークなゲームです。このタイトルは、文字を線で繋げて言葉を生み出す心地よさと、知的好奇心を刺激するパズル要素が融合した作品となっています。

ゲームシステム

ゲームの基本的なルールは非常にシンプルでありながら奥深いものです。プレイヤーに提示されるのは、バラバラに配置された多数のひらがな文字の群れ。この中から、特定の順序でひらがなをなぞることで隠された単語を完成させることを目指します。

文字をなぞる際は、「一筆書き」の要領で行うのが特徴です。つまり、一度なぞり始めたら、途中で指やタッチペンを離すことなく、目的の単語を構成するすべてのひらがなを通過する必要があります。この一筆書きの軌跡こそが、隠された言葉を見つけ出すための鍵となります。

出題される単語は、漠然と提示されるのではなく、特定のジャンルごとにグループ分けされています。例えば、「野菜の名前」といった具体的なテーマが事前に示されるため、プレイヤーはそのテーマに沿った単語を想像しながら文字を探し、つなげていくことになります。これにより、パズルの手掛かりが得られると同時に、様々な分野の語彙に触れる機会も提供されます。

計算モード

文字を使ったパズルだけでなく、数字を用いた「計算モード」も搭載されています。このモードでは、ひらがなの代わりに数字や計算記号（加算、減算、乗算、除算など、四則演算の記号が中心）が盤面に並びます。プレイヤーはこれらを一筆書きでつなぎ合わせ、事前に提示された目標の計算結果へと導く数式を完成させることを目指します。

特にニンテンドーDSiウェア版では、ゲームの進行度や難易度に応じて使用できる計算記号の種類が増えていきます。これにより、初期段階では簡単な計算から始まり、徐々に複雑な数式を組み立てる必要が出てくるため、算数や数学の論理的思考力を養うトレーニングとしても楽しむことができます。

プラットフォームと特徴

本作は、ニンテンドーDSiウェア版とiOS版が提供されましたが、それぞれのプラットフォームで外観デザインや演出が異なっている点が特徴です。

ニンテンドーDSiウェア版:
このバージョンは、全体的にレトロな雰囲気を持ち、煉瓦造りの倉庫のような外観デザインが採用されています。パズル盤面の文字の背景には、火薬が詰められた樽を模したデザインが施されています。一筆書きで単語を完成させると、この火薬樽が連鎖的に爆発する派手なエフェクトが発生し、パズルを解いた爽快感を視覚的に表現しています。

iOS版:
iOS版は、ニンテンドーDSiウェア版とは異なる外観デザインを持っています。単語を正しく一筆書きで完成させた際のエフェクトが非常にユニークで、プレイヤーがなぞった軌跡が迷路となり、その中を人気ゲームキャラクターのパックマンが移動し、モンスター（イジケゴースト）を食べていくという演出になっています。もしパズルを解くのに失敗した場合は、パックマンがミスするアニメーションが流れます。この特徴的な演出から、iOS版には「PAC-MAN EDITION」という副題が付けられていました。

体験版と配信状況

本作は、かつて公式サイトや一部のタイアップサイトにて、Flash技術を用いた体験版が提供されていました。これにより、製品版を購入する前にゲームの雰囲気を掴むことが可能でした。

iOS版については、2013年 3月29日をもってApp Storeでの配信が終了しています。現在、新規にダウンロードしてプレイすることはできません。

公式サイトも現在は更新されていませんが、ウェイバックマシンにて当時のサイトの一部がアーカイブされており、情報の名残を辿ることができます。

『すべてがつながる気持ちよさ! コトバシる』は、シンプルながらも中毒性のあるパズルルールと、プラットフォームごとの個性的な演出が魅力のタイトルでした。特にiOS版のパックマン演出は、多くのゲームファンにとって記憶に残る特徴と言えるでしょう。

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