せりか書房

せりか書房について

せりか書房（せりかしょぼう）は、東京都千代田区に本社を置く日本の出版社で、1967年に文化活動家であり編集者の久保覚氏によって設立されました。社名の「せりか」は、ギリシャ語で「絹」を意味し、シルクの語源ともなっています。この名称には、出版を通じて人文科学の知識を広めるという意味が込められています。

設立の背景

設立当初から、せりか書房は哲学や宗教、思想に関連した専門書の出版に注力してきました。初代編集長の久保覚氏の下で、特に人文系の著作に対する情熱が強く反映されています。代表的な作品としては、エリアーデ著作集の全13巻が挙げられ、これは宗教や神秘主義に関する重要な考察を提供します。

出版の特徴

せりか書房は、著名な著者たちの作品を出版しています。中でも中沢新一、ジュリア・クリステヴァ、バフチンといった先駆的な思想家の書籍は、思想や文化の研究において重要な役割を果たしています。また、ロシア・フォルマリズムやギンズブルグ、イーフー・トゥアンなど、多様な観点からの出版も行われており、幅広い読者層に支持されています。

最近の動向

以前は翻訳書が中心でしたが、近年では日本人著者の作品が増加しています。これは、国内での人文学の深化や、独自の視点からの発信が求められる中での自然な流れと言えるでしょう。せりか書房は、翻訳に頼るのではなく、日本独自の視点や文化を持った著者たちの声を届けることを重視しています。

企業情報

せりか書房の本社は、東京都文京区千石1-29-12深沢ビルの2階に位置しています。ここでは、新たな作品の企画や編集が行われ、出版に向けた準備が進められています。また、所在地からは東京都心へのアクセスも良く、多くの文化的アクティビティが行われる場所に根ざしています。

まとめ

せりか書房は、設立から半世紀以上にわたり、日本の出版界において人文科学を中心に数多くの重要な作品を世に送り出してきました。哲学や思想に興味を持つ読者にとって、リソースとなる信頼できる出版社として、今後の活動にも大いに期待が寄せられています。

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