そして、ひと粒のひかり

『そして、ひと粒のひかり』（英題：Maria Full of Grace）は、2004年に制作されたアメリカ・コロンビア合作映画です。貧困にあえぐコロンビアの少女が、生活のために麻薬の運び屋となる姿を描き、観る者に衝撃を与えました。

ストーリー

物語の舞台はコロンビア。17歳の少女マリアは、貧しい家族を支えるために農場で働いていました。単調な日々に不満を抱えながらも、生活のために懸命に働いています。そんなある日、マリアは自分が好きでもないボーイフレンドの子供を妊娠していることに気づきます。さらに、些細なトラブルが原因で仕事を辞めざるを得なくなってしまいます。

職を失い、途方に暮れるマリア。新たな仕事を探してボゴタに向かう途中、彼女は「mule」（ミュール）という仕事を持ちかけられます。それは、麻薬の袋を飲み込み、体内に隠して密輸するという、非常に危険な仕事でした。生活のため、そして未来のために、マリアは危険な仕事に手を染めることを決意します。

キャスト

マリア：カタリーナ・サンディノ・モレノ
ルーシー：ギリエド・ロペス
ブランカ：イェニー・パオラ・ベガ
フランクリン：ジョン・アレックス・トロ
カルラ：パトリシア・ラエ
ドン・フェルナンド：オーランド・トーボン
ハビエル：ジェイム・オゾリオ・ゴメス
ホアン：ウィルソン・グエレロ

受賞歴

本作は、そのリアリティ溢れる描写と、主演カタリーナ・サンディノ・モレノの迫真の演技により、世界各国の映画祭で高い評価を受けました。

主な受賞歴

2004年 ベルリン国際映画祭 銀熊賞／アルフレッド・バウアー賞
2004年 カルタヘナ国際映画祭 主演女優賞／審査員特別賞
2004年 ゴッサム賞 ブレイクスルー女優賞／ブレイクスルー監督賞
2004年 ドーヴィルアメリカ映画祭 国際批評家賞／観客賞
2004年 シアトル国際映画祭 主演女優賞
2004年 サンダンス映画祭 観客賞
2004年 サンパウロ国際映画祭 国際審査員賞
2004年 ニューポート国際映画祭 審査員賞
2004年 シカゴ映画批評家協会賞 CFCA賞
2004年 ロサンゼルス映画批評家協会 新人監督賞／新人女優賞
2004年 ニューヨーク映画批評家協会 第一回作品賞
2004年 サンフランシスコ映画批評家協会賞 外国語映画賞
2004年 シアトル映画批評家協会賞 外国語映画賞
2004年 トロント映画批評家協会賞 外国語映画賞
2004年 ワシントン映画批評家協会賞 外国語映画賞
2005年 インディペンデント・スピリット賞 主演女優賞／第一回脚本賞
2005年 アルゼンチン映画批評家協会賞 シルバーコンドル賞（外国語映画部門）
2005年 オンライン映画批評家協会賞 ブレイクスルー女優賞

主なノミネート

2005年 アカデミー賞 主演女優賞

特に、主演のカタリーナ・サンディノ・モレノは、800人以上のオーディションを勝ち抜き、コロンビア人として初めてアカデミー主演女優賞にノミネートされました。また、ベルリン国際映画祭女優賞、インディペンデント・スピリット賞など数々の賞を受賞し、その演技力が高く評価されました。監督のジョシュア・マーストンも、ベルリン国際映画祭などで賞を受賞し、その演出手腕が認められました。

外部リンク

Official site
そして、ひと粒のひかり - allcinema
そして、ひと粒のひかり - KINENOTE
* Maria Full of Grace - IMDb（英語）

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