そして僕は途方に暮れる

そして僕は途方に暮れる

大沢誉志幸の5枚目のシングル「そして僕は途方に暮れる」は、1984年9月21日にEPIC・ソニーからリリースされ、瞬く間に彼の代表作となりました。この楽曲は、オリコンチャートで週間6位に達し、累計で28.2万枚のセールスを記録しています。

この曲は同年発売のアルバム『CONFUSION』からのシングルカットであり、シングルバージョンとアルバムバージョンは若干のアレンジ違いがあることで知られています。また、アルバムでのタイトル表記は「そして僕は、途方に暮れる」となっており、特徴的な読点の使用が印象的です。

実は、この曲の初期のタイトルは「凍てついたラリー」で、最初は他のアーティストに提供される予定でした。大沢は最初に鈴木ヒロミツにこの曲を提供したものの、その後も鈴木雅之や山下久美子に案内されたものの、どのアーティストも歌う意向を示さなかったため、曲は大沢の手元に戻る結果となりました。

その後、レコーディング時にプロデューサーの木崎賢治がこの曲に目をつけ、大沢自身が歌うことに決まりました。木崎は、詞を先に書いた銀色夏生の詩とともに、大沢が新たにメロディを付けていくことを提案しました。具体的には、大沢が作っていた「凍てついたラリー」の結尾に、『そして僕は途方に暮れる』というフレーズが合うことから、菜生に再度詩を書いてもらう形で曲が完成しました。大沢もこの楽曲を非常に気に入っていると語っています。

このシングルは、日清のカップヌードルのCMソングとしても起用され、その後のアルバム「CUP NOODLE CM SONGS COLLECTION」にも収録されています。また、2008年にはデビュー25周年を記念してアコースティックアレンジでセルフカバー版がリリースされ、2023年には映画『そして僕は途方に暮れる』のエンディング曲としても新たにアレンジされたバージョンが制作されました。

収録情報と仕様

「そして僕は途方に暮れる」のシングルは、作詞が銀色夏生、作曲・編曲が大沢誉志幸と大村雅朗によるものです。収録曲は以下の通りです。

• - そして僕は途方に暮れる（4分15秒）
• - FREE WAYまで泣くのはやめろ（3分41秒）

また、さまざまなバージョンが存在し、オリジナルバージョンや特別なミックス版、さらにはセルフカバーも含まれています。それぞれのバージョンに独自の魅力があり、聴く人に新たな感動を与えています。

カバーと影響

この曲は、多方面のアーティストにカバーされ、音楽界において幅広い影響を与えています。代表的なアーティストとして、沢田知可子や福山雅治、CHARAなどが音楽的解釈を施し、独自のスタイルで楽曲を表現しました。特に、2016年には古内東子と大沢がデュエットしたバージョンもリリースされており、世代を超えたアーティストがこの名曲に敬意を表しています。

大沢誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」は、単なるヒット曲を越え、時間を経てもなお多大な影響を与え続ける楽曲です。新しいバージョンやカバー曲が登場するたびに、その魅力は新たな発見をもたらし、今後も多くの人々に愛されることでしょう。

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