その日が来るまで/やさしい風が吹いたら

小田和正の29枚目のシングルとして2013年4月24日にリリースされた「その日が来るまで/やさしい風が吹いたら」は、彼の音楽キャリアにおいて重要な意味を持つ作品です。2010年11月発売の「グッバイ」以来、約2年5ヶ月ぶりのシングルであり、1991年2月発売の「Oh! Yeah!/ラブ・ストーリーは突然に」以来、実に22年ぶりとなる両A面シングルとして注目を集めました。

特筆すべきは、2曲ともに松たか子、JUJU、キヨサク（MONGOL800）という豪華なアーティストがコーラスで参加している点です。彼らの歌声が、小田和正の楽曲に新たな彩りを添え、より深みのあるサウンドを作り上げています。

「その日が来るまで」は、2011年3月11日に発生した東日本大震災からの復興を願い制作された楽曲であり、CDへの収録は今作が初となりました。この楽曲は、震災後、小田和正が被災地への想いを胸に、自身のツアーやイベントで披露してきたもので、多くの人々の心を打ちました。

小田和正は、東北ツアー開始前に「いつか、きっとその歌を書きます。そしてボクは、その日が来るまでずっと頑張ろう、みんなの街へ行って、思い切りの笑顔で手を振ろうと決めました。」と語り、被災地への強い想いを表明していました。この言葉からも、彼がこの楽曲に込めた想いの深さが伝わってきます。

「その日が来るまで」は、テレビ東京系『ワールドビジネスサテライト』の2013年度上半期のテーマ曲としても使用され、2014年秋公開の映画『救いたい』の主題歌にも起用されました。楽曲を通じて、復興への願いと人々の絆を描き出しています。

一方、「やさしい風が吹いたら」は、テレビ朝日系連続ドラマ『遺留捜査』の主題歌として書き下ろされた楽曲です。ドラマの第3シリーズ、第5シリーズ、第7シリーズで使用され、物語に寄り添うような優しいメロディと歌詞が、多くの視聴者の心を掴みました。小田和正がテレビ朝日の連続ドラマの主題歌を手がけるのは、今作が初となります。

参加ミュージシャン

その日が来るまで
MANSAKU KIMURA - DRUMS
NOBUO ARIGA - BASS
MASAHIRO INABA - E.GUITAR
KAZUMASA ODA - A.GUITAR
NAOKI KURIO - KEYBOARD
CHIEKO KINBARA GROUP - STRINGS
TAKAKO MATSU - B.G.V
JUJU - B.G.V
KIYOSAKU - B.G.V
HIDEKI MOCHIZUKI - SYNTHESIZER PROGRAMING
やさしい風が吹いたら
MANSAKU KIMURA - DRUMS
NATHAN EAST - BASS
YOSHIYUKI SAHASHI - E.GUITAR & A.GUITAR
CHIEKO KINBARA GROUP - STRINGS
TAKAKO MATSU - B.G.V
JUJU - B.G.V
KIYOSAKU - B.G.V
HIDEKI MOCHIZUKI - SYNTHESIZER PROGRAMING

このシングルは、小田和正の音楽性だけでなく、彼の人間性や社会への想いが込められた作品と言えるでしょう。復興への祈り、ドラマへの寄り添い、そして豪華アーティストとの共演。様々な要素が絡み合い、聴く人の心に深く響く、普遍的な魅力を持った作品です。

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