それいけ!アンパンマン とべ! とべ! ちびごん

それいけ!アンパンマン とべ! とべ! ちびごん

1991年7月20日に公開された『それいけ!アンパンマン』シリーズ第3作目、『それいけ!アンパンマン とべ! とべ! ちびごん』は、弱虫なちびドラゴン・ちびごんが空を飛ぶ練習を通して成長していく物語です。同時上映作品として『それいけ!アンパンマン ドキンちゃんのドキドキカレンダー』が公開されました。全日本私立幼稚園連合会、社会福祉法人日本保育協会、社会福祉法人全国社会福祉協議会・全国保育協議会推薦作品であり、「えいが館でみーんなにあえるよ!」「愛するお子さまへ、夏休みプレゼント」というキャッチコピーが用いられました。

脚本は島田満が担当しており、シリーズにおいては本作のみの担当でした。シリーズ23作目『すくえ! ココリンと奇跡の星』の脚本を担当するまで、島田氏は本作のみの脚本担当でした。本作はホラーマンの初登場作品であり、ちびごんの成長をサポートする重要な役割を担っています。映画の尺は約40分と、アンパンマン映画シリーズの中では最短です。前作でアンパンマンとばいきんまんのバトルに比重が置かれたことへの反省から、本作では暴走メカや恐ろしい敵キャラクターは登場せず、ばいきんまんとの戦いはクライマックスまで持ち越され、最終的にアンパンマンが勝利します。

あらすじ

ドラゴン島のちびごんは、ホラーマンと共に空を飛ぶ練習をしていましたが、なかなかうまく飛べず、海に落ちてしまいます。海を漂流中にアンパンマンに助けられ、パン工場で生活を始め、みみせんせいの学校に通い、カバオくんやウサ子、ピョン吉たちと友達になります。ある晩、ちびごんは緑の玉を手に入れ、ドラゴン島を荒らしまわるばいきんまんとドキンちゃん、そして彼らから逃げるホラーマンを目撃します。島とホラーマンを救うため、ちびごんはアンパンマンと共にドラゴン島へ向かいます。

主要キャラクター

アンパンマン: ちびごんを助け、しょくぱんまん、カレーパンマンと共に「トリプルパンチ」を繰り出します。
ばいきんまん: 緑の玉を手に入れ、ドキンちゃんと共にバイキンの雨を降らせようとドラゴン島へ。本作では暴走メカなどの敵がいないため、悪役として目立ちます。ちびごんの落雷によって敗北します。
ドキンちゃん: 前作まで見られなかったしょくぱんまんへの恋慕シーンが登場します。
ホラーマン: 本作が初登場（TVシリーズには本作公開後の第159話A「アンパンマンとホラーマン」で初登場）。ちびごんの飛行練習を手伝い、弱気になる彼を励まします。
ちびごん: ドラゴン島に住む小さなドラゴン。弱虫ですが、周りの助けによって空を飛べるようになり、雨の守り神となります。

その他、ジャムおじさん、バタコさん、めいけんチーズ、しょくぱんまん、カレーパンマン、みみせんせい、カバオくん、ピョン吉、ウサ子、ネコ美、ブタお、クマ太、モン吉、ウサ夫、かびるんるん、そして様々なゲストキャラクターが登場します。

音楽

オープニングテーマは『アンパンマンのマーチ』、エンディングテーマは『勇気りんりん』。前2作と異なり、テレビサイズのエンディングとなっています。挿入歌として『いくぞ!ばいきんまん』『とべ!とべ!ちびごん』『手のひらを太陽に』『ドキンドキンドキンちゃん』が使用されています。

それいけ!アンパンマン ドキンちゃんのドキドキカレンダー

『それいけ!アンパンマン とべ! とべ! ちびごん』と同時上映された本作は、アンパンマンやばいきんまんたちが登場する初めての同時上映作品です。ドキンちゃんとばいきんまんがTVシリーズのエピソードを振り返る構成となっており、カレンダーをめくりながら、各月のエピソードが紹介されます。尺数は50分と、『とべ！とべ！ちびごん』よりも長いです。

あらすじ

ドキンちゃんが司会を務めるバラエティショーが始まりますが、ばいきんまんも加わり、2人はカレンダーをめくりながら、過去のエピソードを振り返っていきます。様々なキャラクターやばいきんまんのバイキンメカも紹介されます。

主要キャラクター

ドキンちゃん: 本作の主役。各月のパートで季節に合わせたコスチュームに着替えます。
ばいきんまん: バイキンUFOでカレンダーをめくります。
アンパンマン、しょくぱんまん、カレーパンマン、ジャムおじさん、バタコさん、めいけんチーズ、かびるんるんなども登場します。

その他、TVシリーズに登場した多くのキャラクターが、各月のエピソードに合わせて登場します。

音楽

オープニングテーマは『カレンなカレンダーガール』、エンディングテーマは『アンパンマンたいそう』。挿入歌として『バナナダンス』『アンパンマン絵かきうた'89』『クリスマスの谷』『いくぞ!ばいきんまん』『生きてるパンをつくろう』『アンパンマン音頭'89』などが使用されています。

両作品ともに、やなせたかしの原作を基に制作されており、子供たちに夢と勇気を与える作品として高い評価を受けています。

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