それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島

それいけ！アンパンマン よみがえれ バナナ島：詳細解説

2011年の東日本大震災を踏まえ、「復興」をテーマに制作された『それいけ！アンパンマン よみがえれ バナナ島』は、アンパンマン映画シリーズ第24作目です。南の島を舞台に、被災者たちの経験や復興への思い、困難を乗り越える様子が丁寧に描かれています。監督は前作に引き続き矢野博之が務め、木村佳乃、バナナマン、スカイラブハリケーンといった豪華ゲスト声優陣が出演。特にスカイラブハリケーンは本作が声優初挑戦となりました。

物語の概要

舞台となるのは、バナナが豊富に実るバナナ島。わがままな女王バンナと、彼女を支えるバナナマンたちが暮らしています。アンパンマンたちがバナナ祭りに招待された矢先、島は寒波に見舞われ、バナナが枯れてしまいます。アンパンマンたちは島を救うため、バンナと共にバナナ山を目指しますが、最初は反発するバンナ。しかし、寒波の脅威を目の当たりにし、アンパンマンたちの勇気と優しさに触れることで、協力を決意します。

キャラクターとキャスト

本作では、アンパンマンとばいきんまんの対決は描かれません。代わりに、ばいきんまんはバンナと行動を共にし、彼女を励ますなど、これまでの劇場版とは異なる関係性が描かれています。また、アンパンマンたちが強制変身する場面もないものの、仲間を守るために氷漬けになるキャラクターも登場します。

主要キャラクターは以下の通りです。

アンパンマン (戸田恵子): バナナ島を救うため奮闘し、転落したバンナを助けるなど、優しさと勇気を示します。
ばいきんまん (中尾隆聖): 本作では主役級の活躍。最初はバンナと衝突しますが、次第に理解し合い、協力関係を築きます。
バンナ (木村佳乃): バナナ島の女王。最初はわがままで自己中心的ですが、アンパンマンたちとの交流を通して成長していきます。
スッテン (設楽統): バナナ島の大臣。バンナの教育係として、彼女を見守ります。
コロリン (日村勇紀): バナナ島の大臣。スッテンと共にバンナを支えます。
こおりおに (鈴木琢磨): 寒波の化身。アンパンマンたちを苦しめます。

その他、ジャムおじさん、バタコさん、チーズ、ドキンちゃん、しょくぱんまん、カレーパンマン、メロンパンナ、クリームパンダ、ホラーマンといったお馴染みのキャラクターも登場し、それぞれの個性と魅力を発揮します。

アニメーション制作と興行成績

本作より、アニメーション制作は「東京ムービー」から「TMS/3×CUBE」に変更。配給も東京テアトルが単独で担当するようになりました。全国135スクリーンで公開され、初日2日間で興行収入7,259万9,900円、動員6万1,707人を記録。これは前作比約150％増で、東京テアトル配給以降最高のオープニング興収となりました。最終的には約5億1000万円の興行収入を達成しました。

パンフレットと音楽

パンフレットはスペシャル仕様で、本編の絵本とメモリアルページが収録されています。オープニングテーマは「アンパンマンのマーチ」、エンディングテーマは「勇気りんりん」、そして本作のテーマソングとして「バナナダンス」が使用されています。

同時上映作品：リズムでてあそび アンパンマンとふしぎなパラソル

同時上映された『リズムでてあそび アンパンマンとふしぎなパラソル』は、観客参加型の短編アニメーション。歌とダンスがテーマで、子供たちが一緒に手遊びやダンスを楽しめる作品となっています。ドリーミングがゲスト声優として出演しているのもポイントです。シドロ＆モドロという双子のカバの女の子がダンスの練習をする様子が描かれ、アンパンマンたちも一緒にダンスを披露します。

まとめ

『それいけ！アンパンマン よみがえれ バナナ島』は、震災からの復興をテーマにした感動的な物語と、魅力的なキャラクター、豪華声優陣、そして同時上映作品との組み合わせが魅力の作品です。家族で楽しめる、心温まる映画となっています。

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