それいけ!アンパンマン 夢猫の国のニャニイ

それいけ！アンパンマン 夢猫の国のニャニイ

2004年7月17日に公開された『それいけ！アンパンマン 夢猫の国のニャニイ』は、『それいけ！アンパンマン』シリーズの第16作目です。同時上映作品として『それいけ！アンパンマン つきことしらたま〜ときめきダンシング〜』が公開されました。本作は、全日本私立幼稚園連合会と社会福祉法人日本保育協会の推薦作品にも選ばれています。

メロンパンナの活躍と心の成長

今作は、シリーズ第5作『恐竜ノッシーの大冒険』や第7作『ゆうれい船をやっつけろ!!』に続く、メロンパンナが中心となって活躍する物語です。物語の中で、ロールパンナがメロンパンナに語りかける「何のために生まれてきたか」という問いかけは、『それいけ！アンパンマン』シリーズ全体を通して重要なテーマであり、特に第18作『いのちの星のドーリィ』へと繋がる重要な要素となっています。ロールパンナは『いのちの星のドーリィ』でも、ゲストヒロインであるドーリィに対して同様の問いかけをしています。

夢と現実、そして絆

物語は、100年に一度接近するドリーム彗星が観測された夜から始まります。この夜、人々は同じ夢を見るという不思議な現象が起こります。翌朝、メロンパンナはベッドの上で不思議な卵を発見し、その卵から猫の赤ちゃんが誕生します。メロンパンナは、この猫を「ニャニイ」と名付け、愛情を込めて育てることを決意します。

ニャニイとの日々は楽しく幸せなものでしたが、再び人々が同じ夢を見る夜、夢の世界は荒廃していました。実はニャニイは、ドリーム彗星の中に存在する夢猫の国の猫で、夢猫の国のみに存在する「ネムネムの実」を食べなければ消滅してしまう運命にあったのです。

ニャニイと離れたくないメロンパンナは、アンパンマンたちと共にドリーム彗星へと向かいます。しかし、そこではばいきんまんたちが「ネムネムの実」をすべて奪っており、さらに悪夢の怪物「ムーマ」が目覚めてしまう事態に陥っていました。ニャニイは絶体絶命の危機に瀕しますが、メロンパンナやアンパンマンたちの活躍により、この危機は乗り越えられます。

キャストとスタッフ

ニャニイ役を西村知美、ムーマ役を西尾拓美が務めており、2人は夫婦での共演となりました。西尾拓美は1992年のCHA-CHA解散以来の芸能活動復帰であり、アンパンマン関連ではCHA-CHAとして『アンパンマンたいそう』をリリースして以来の参加となりました。

その他のキャストには、アンパンマン役の戸田恵子、ばいきんまん役の中尾隆聖、ジャムおじさん役の増岡弘、バタコさん役の佐久間レイ、めいけんチーズ役の山寺宏一、そしてメロンパンナ役のかないみかなど、おなじみの豪華声優陣が出演しています。

スタッフ陣も、やなせたかし先生を原作に、数々のベテランスタッフが制作に参加。監督は矢野博之氏、脚本は金春智子氏らが担当しました。

同時上映作品：それいけ！アンパンマン つきことしらたま〜ときめきダンシング〜

同時上映された『それいけ！アンパンマン つきことしらたま〜ときめきダンシング〜』は、しらたまさんとその付き人であるつきこちゃんの物語です。つきこちゃんの夢は、しらたまさんと一緒にミュージカルに出演すること。しかし、ばいきんまんたちの妨害や様々なハプニングが巻き起こり、つきこちゃんとしらたまさん、そしてアンパンマンたちは、ミュージカル成功を目指して奮闘します。石黒彩（元モーニング娘。）がつきこちゃん役を演じています。

この作品も、アンパンマンシリーズらしい、友情や夢、努力といったテーマが盛り込まれた、子供も大人も楽しめる作品となっています。

まとめ

『それいけ！アンパンマン 夢猫の国のニャニイ』は、メロンパンナの成長とニャニイとの感動的な物語、そして夢と現実が交錯する冒険を通じて、友情や勇気、そして何のために生まれてきたのかという人生の意味について考えさせられる作品です。同時上映作品と合わせて、アンパンマンワールドの温かさ、面白さ、そして感動を存分に味わえる、まさにアンパンマン映画の傑作と言えるでしょう。

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