それいけ!アンパンマン 虹のピラミッド

それいけ！アンパンマン 虹のピラミッド

1997年7月26日に公開された『それいけ！アンパンマン』シリーズ第9作目。香美市立やなせたかし記念館の開館1周年を記念して制作された本作は、砂漠化してしまった虹の星を舞台に、アンパンマンと仲間たちが壮大な冒険を繰り広げます。キャッチコピーは「夢見れば、必ずかなう信じるんだ！愛と希望」、「はるか1万光年ー銀河のかなた[虹の星]をさがして愛と勇気の大冒険」と、希望と勇気をテーマにした力強いメッセージが込められています。

あらすじ

遠足に来ていたアンパンマンたちは、空から落ちてきたあめふりおにとその孫娘のアメちゃんを救出します。アメちゃんから、ばいきんまんが虹の玉を盗み、虹の星が砂漠化してしまったことを聞かされたアンパンマンたちは、虹の星へと向かいます。しかし、虹の星では砂の魔人・すなおとこがばいきんまんを裏切り、トライアングルを使ってアンパンマンの仲間たちを次々とピラミッドに変えてしまうのです。ピラミッドの姿になった者は、やがて石になってしまうという危機に直面します。

アンパンマンたちは、すなおとこの弱点である水を探し出し、彼を倒すことができるのでしょうか？仲間たちのピンチを救い、虹の星を取り戻すため、アンパンマンは知恵と勇気を振り絞って戦います。

見どころ

本作の見どころは、なんといってもシリーズでは初めて、ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマンまでもが、すなおとこの攻撃によってピラミッドに変身させられるという展開です。いつもは悪役として活躍する彼らが、苦戦する姿は新鮮な驚きを与えてくれます。

また、ゲスト声優として、日本テレビアナウンサーだった福澤朗さんがレインボー王子役、歌手の松本伊代さんがアメちゃん役を務め、話題を呼びました。特に福澤朗さんは、劇中歌「虹をつくる歌」を「レインボー福澤とスタタン隊」名義で歌唱しており、そのMVも発売されるなど、本作において重要な役割を果たしています。

さらに、TVシリーズでは雲上に住んでいると設定されているレインボー王子と虹の子たちは、本作では虹の星の住人として描かれ、彼らの住む虹の星の世界観も魅力のひとつです。

キャラクター

本作には、おなじみのアンパンマン、ばいきんまん、ジャムおじさん、バタコさん、そしてしょくぱんまん、カレーパンマン、メロンパンナといったレギュラーキャラクターに加え、レインボー王子、アメちゃん、すなおとこといったゲストキャラクターが登場します。それぞれのキャラクターが、それぞれの役割を担い、物語を盛り上げています。

特に、ブラックロールパンナとして登場するロールパンナは、物語の中で葛藤しながらも、最後はアンパンマンたちを助ける重要な役割を果たします。また、アメちゃんは、その勇敢さと機転の利かせ方で、アンパンマンたちをサポートします。

同時上映作品：それいけ！アンパンマン ぼくらはヒーロー

同時上映された『それいけ！アンパンマン ぼくらはヒーロー』は、「ぼくらはヒーロー」という楽曲を基にしたオムニバス作品。カレーパンマンとしょくぱんまんをそれぞれ主人公にした2つの物語で構成されています。

1つ目の物語「カレーパンマンとまほうのふで」では、ばいきんまんが魔法の筆を使って大騒動を巻き起こします。2つ目の物語「しょくぱんまんとにせしょくぱんまん号」では、ばいきんまんが偽物のしょくぱんまん号を作り出し、町を混乱に陥れます。

両作品とも、ドキンちゃんのしょくぱんまんへの好意が物語の発端となり、アンパンマンたちとばいきんまんの攻防が繰り広げられます。クレヨンタッチで描かれた独特の作画も魅力です。

まとめ

『それいけ！アンパンマン 虹のピラミッド』は、シリーズの中でも特に人気が高い作品の一つです。壮大なスケールと、魅力的なキャラクター、そして感動的なストーリーは、大人も子供も楽しめる作品となっています。同時上映作品『それいけ！アンパンマン ぼくらはヒーロー』と合わせて、ぜひご覧ください。

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